2019年12月25日(水) 更新

【就職の武器:資格ガイド完全版】人気業界別おすすめ資格・効果的にアピールする方法・取得後の利用法など大公開

志望業界が決定していても資格を取得する人は少ない!

就活生の回答

キャリアパーク会員の就活生を対象に「志望業界への就職のために、何か資格を取得しましたか?業界名と資格名を教えてください!」というアンケートを実施しました。


  • していません

  • 航空業界、TOEIC600点以上

  • 金融業界ですが、していません

  • していない

  • マスコミ業界、気象予報士資格

アンケート結果から、就職のために資格を取得する就活生は思ったよりも多くないことがわかります。

「金融業界ですが、していません。」など志望業界がはっきりしていた場合でも資格を取得しないのは、どういった資格を取得すれば役に立つのか分からないということが理由の場合もあるでしょう。この記事では、人気の業界別におすすめの資格をご紹介します。

1.資格は就職で有利に働くのか

資格が就職で有利に働くのか、気になる就活生は多いのでは?就職で有利に働くことがあるなら、資格を取得したいと感じるのも当然ですよね。

実際に応募書類を作成するとき、資格欄が埋まらずに戸惑う人はたくさんいます。今回は就活生必見の資格に関する情報を紹介します。果たして、資格を持っているとどれくらい就職で役立つのでしょうか。

就職で「資格=採用」の方程式はない

社会福祉士や保育士など、資格がないと従事できない一部の業種を除いて、新卒就活では資格の有無を厳格にはチェックされません。新卒は、育てていくことが原則だからです。

言い換えると、難しい資格を持っているからといって、内定を確約してもらえるわけではないということ。この点には十分注意してください。

決して損じゃない!工夫次第で自己PRに

とはいえ、大学時代に取得する資格に全く意味がないわけではありません。資格取得の成果は、伝え方を工夫すれば大きな自己PRの材料になります。

「御社の業務で○○の領域に携わると聞き、就活を始める前から○○を勉強し、○○の資格を勉強しました」という例文のように、熱意が伝われば好印象です。資格の勉強を進めている人は"どう売り込むか"について、伝え方を考えておくとベターですね。

2.入社条件が資格取得の会社もある

就職の際、資格取得を厳格に求めない企業が大半であるとはいえ、もちろん例外もあるので要注意。多いのが、IT系資格と会計資格で、資格未取得で一発アウトになる会社も。

たとえばIT業界なら、基本的な知識・スキルを身につけていないと研修も進められないため、ITパスポートなどの取得を義務付ける場合がありますし、会計に少しでも関係がある業務内容ならば、簿記を取得しないといけないケースもあります。

大手なら入社後研修が整っている

大企業が資格取得を入社条件にする場合、フォロー体制が整っているのが特徴的。入社後の研修期間も長く、よっぽどサボる人でなければ期限内に資格試験合格・知識習得が可能です。

また大手の場合は、義務化していない資格についても資格手当を支給し、従業員のレベルアップやモチベーションアップを促してくれます。 ただし、会社任せの姿勢はNG。自分で頑張るんだという能動性や積極性がないと、選考でハジかれてしまいます。あくまでも会社はサポートをしてくれる存在ですから、努力することは忘れないようにしてください。

中小だと自腹で取得しないといけない場合も

一方、中小の場合は自己責任で資格取得を命じる場合があります。業務に必要だからという理由に加えて、自分のことは自分でやるべきという考え方もあるでしょう。会社があまりサポートしないのは、社員教育がいい加減というわけでなく、自立性を重視しているからです。

資格を取得するためには、受験料やテキスト代など、数千円から数万円の費用が掛かりますから、お金の工面についても計画を立てなければなりません。

内定取り消しの危険は十分ある

入社までに資格取得を義務付けている会社は、その資格が業務に欠かせない重要な資質と考えています。本来は取得済みの応募者を採用したいところを、未取得者にもチャンスを与えているのです。

そのため、資格を取得できない場合は、学校を卒業できない場合と同様に捉えられてしまいます。内定取り消しはシビアな問題なので、簡単には起こりえないものですが、学校を卒業できない場合は内定取り消し事由になりますよね。したがって、資格を取得できない場合も、内定取り消しの可能性はゼロではないのです。

3.資格に関する就活生の体験談

つづいて、資格に関する就活生の体験談を紹介します。多くの就活生は「なくてもいいけど、あった方がいいんじゃないの?」という本音を抱えているようです。就職がうまくいった人と失敗した人とでは何が違うのでしょうか?

面接官が「意味ない」とばっさり…何故?

体験談①

履歴書はなるべく埋めなくてはいけないと思い、資格欄が真っ黒になるほど書いていたのですが、面接で「その資格はこの仕事では活かせないよ」と言われた苦い経験があります。学部とは関係ない資格だったのを追及されてもうまく切り返せませず、浅はかな気持ちで取ったのがばれてかえってマイナス評価につながってしまいました。

資格を通して意欲と熱意をアピールできた

体験談②

就職先にはあまり役に立たなそうな資格を持っていました。面接でその資格について質問されたので、取得までの経緯を熱意たっぷりに話しました。すると、面接官が何事にも意欲的であると評価してくれました。資格を通じて、向上心をアピールするのをオススメします。

資格がないから語学留学するのは正しい?

体験談③

4年生の11月時点でまだ内定がありませんでした。このまま就職できないままなら、いっそ海外へ語学留学を選んで卒業を延期させようと考え、とりあえず無い内定という現実から逃避しました。私自身については、語学力を磨いて就活に再チャレンジしたら思ったよりも上手くいきました。

文系は汎用的資格が良いと思った

体験談④

文系は理系に比べて幅広い職種を受けることになると聞いていたので、専攻分野が必ずしもアピール材料にならないかも?と心配になりました。周りの人が取得している資格だと、「なんとなく取っただけじゃない?」なんて思われがちですが、実際に役立つ機会の多い汎用的な資格は取っておいて損がないと思います。

理系は有利が信用できなくて…

体験談⑤

理系は就職で有利なんて話もありますが、先輩に話を聞くと、入社後はそうでもないとのこと。文系の皆だって、簿記やら秘書検定やら専攻と関係のない資格を勉強している印象があったので、僕もその二つを取りました。

人事は良い大学に出るよりも資格重視

大手求人情報サイト「就職ジャーナル」によると、人事は大手の大学出身というより、資格を取得している学生の方を採用したいと考える人事が多いと分かりました。

大学は、本人の意思だけではなく選び、やるべき勉強をしたうえでの結果であることに対し、資格は自主性や向上心があってこその取得と思われがちです。

4.就職で有利になりやすい鉄板資格7つ

こちらの7つは、就活生が最も”狙いに”行くといわれている資格。汎用性が高く、どの職場でも実務に活かせるのが魅力で、名前も広く知れ渡っています。とりあえず勉強を始めたい…と思ったら、この中から一つ選んでみるのもアリです。

凡庸性の高い人気資格一覧

  • TOEIC
  • 簿記
  • 医療事務
  • 日経TEST
  • MOS
  • 秘書検定
  • FP

鉄板資格①:TOEIC

TOEICには合格という概念はありませんが、スコアが高ければ高いほど、企業から重宝されやすくなります。TOEICの受験者数は年々増え続けていて、2014年度で240万人となっていました。 スコアは990点満点になっていて、700点が一つの目安となります。700点を越えると、就活でもアピール材料として活きてきます。ただし、楽天のように800点を基準にするなど、高いレベルの英語力を求める企業もたくさんあります。

鉄板資格②:簿記

財務諸表を見ると企業活動が見えてくる、なんて言葉もあるように、ビジネスをするうえで大きなヒントくれる資格です。簿記の知識を身に付けておけば、取引先の経営状況に応じた最適なプレゼンを出来るようになるほか、金銭感覚も磨くことができます。

鉄板資格③:医療事務

医療事務は、医療機関で事務や経理などの業務を行う仕事。年齢に関係なく需要がある仕事で、特に女性からの人気が高い傾向にあります。就活で役に立つというよりは、中途市場でスキルアップを目指そうと思った時の足掛かりになりやすいのが特徴です。

鉄板資格④:日経TEST

経済知力・ビジネス思考力についての実力を知れる試験が日経TEST。応募者が社会全体に対してどれだけの関心を持っているかは、大企業に限らず採用担当者は皆知りたがっていることです。 「気になるニュースは何ですか?」という質問を通して興味関心を図る面接官は多いですが、こちらで高いスコアを持っていれば、それだけで目に留まりやすくなります。1,000点満点中、400点~600点を目安にしてみましょう。

鉄板資格⑤:MOS

マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト(MOS)は、WordやExcelをはじめとした、マイクロソフトオフィス製品の操作スキルを確認するためのものです。 ほとんどの職場では多かれ少なかれマイクロソフトオフィス製品を使う機会があるため、事前にスキルを身に付けておけば、選考時に有利になるだけでなく、入社後の仕事の吸収も早くなるでしょう。

鉄板資格⑥:秘書検定

秘書検定に合格すると、ビジネスマナーをマスターしていることを証明できます。ビジネスマナーに関する一般知識はもちろん、実務を通してしか発見できないような”資質”についてもしっかり身に付けられます。面接選考での第一印象をよくしてくれる効果も期待できるので、就活生からの人気が高いです。

鉄板資格⑦:FP

FPはファイナンシャルプランナーの略称で、経済的側面から人生設計のサポートをするための資格です。金融業界に進みたい人が取得した方がいいのはもちろんですが、自分の生活に密着した分野が多く、こちらも文理問わず人気の高い資格です。

番外編:「運転免許」が必要なケース多数

就活生がイメージする資格とは少し異なりますが、運転免許が必須になる会社はとても多いです。特に営業職であれば、自動車の運転は必要不可欠。 企業によっては無事故によるインセンティブが支給される場合もありますので、免許を取るだけでなく、運転に慣れておく事をおすすめします。

5.人気業界でのおすすめ資格×13業界

就活で役立つ資格は、目指す業界によって異なるもの。初学者でも取れるチャンスがあるオススメ資格を、業界別にみていきます。 志望先の業界研究をしながら、使える資格・使えない資格の見極めをしていってください。

業界①:『エネルギー』業界でオススメの資格

①危険物取扱者 甲・乙・丙の3種類に分かれている危険物取扱者。燃料については、エネルギー業界に欠かせない知識です。技術開発系で求められる資格です。
②電気主任技術者 学生のうちでも取得できる資格で、技術開発系の仕事で求められるでしょう。この資格を取得することによって、様々な電気設備の保守管理を受け持ったり、配線などのチェック等をおこなうことができます。

<ワンポイント>
日常生活に欠かせないエネルギー。規制緩和により自由化が促進し、2016年の4月の「電力自由化」以降は、現在の電力会社だけでなく、異業種などから新たに参入する電力会社からも電気を契約できるようになります。そのため就活生にとってとても需要が高い業界です。

業界②:『金融』業界でオススメの資格

ファイナンシャルプランナー(FP) FPは「年金」、「法律」、「税金」など金融業界で必要な知識が網羅されています。FPの資格で努力する姿勢や向上心を伝えることができるでしょう。

<ワンポイント>
アベノミクスの影響もあり、景気循環している日本。デフレ脱却を目指し、金融業界は活気を取り戻してきています。就活生の人気が高く、三大メガバンクは不動の人気を誇っています。

業界③:『総合商社』でオススメの資格

①MOS(Microsoft Office Specialist) Microsoftのofficeの基本操作ならびに応用的な操作を実践的に行う資格。「オフィスが得意です。」ではなく、「MOSの資格があります。」では印象は異なります。

②TOEIC 商社では必ずと言っていいほど海外との取引があります。そこで求められるのは英語力。英語以外にも、さまざまな言語を身につけておくと有利に働く場合も。

③簿記 商社では簿記の知識を知っている前提で仕事が進みます。簿記を知っていると知っていないとではスタートダッシュが異なります。
<ワンポイント> 激務のイメージが強い商社。しかし、そのイメージとは裏腹に昔から一貫して就活生の人気が高い業界でもあります。

業界④:『IT』業界でオススメの資格

①ITパスポート 「ITパスポート程度の知識があります。」だけで相手に伝わります。なぜならIT業界では必要最低限ITパスポート程度の知識を持っていないと業務が進まないからです。

②基本情報技術者 ITパスポート同様に文系でITエンジニアを目指すなら必要な資格です。文系から無謀と思われるかどうかは、基本情報技術者の資格の有無にかかっている場合もあります。

<ワンポイント>
IT業界はハードウェア業界、ソフトウェア業界、情報処理サービス業界、ネット業界に分けられます。おもに理系の就活生が就職しますが、文系でもチャンスはあります。文系で目指す場合に欠かせないのが資格です。

業界⑤:『小売』業界でオススメの資格

①販売士 会社ごとのルールとは別に、販売という仕事を基礎から知るためにオススメなのが販売士。資格取得を新入社員へ促す企業もあります。
②カラーコーディネーター検定試験 取り扱う商材にかかわらず、カラーコーディネーター検定試験に合格すると提案・販売の幅が広がります。顧客心理をキャッチするのにも役立つでしょう。
③全国手話検定 手話のスキルがあればろう者の顧客とコミュニケーションが取れます。語学力向上を推奨している企業は多いですが、手話も一つの語学として考えてOK。
<ワンポイント>
小売業界では、管理職候補の社員もはじめに現場で実務をつまなければいけません。販売に必要な知識やコミュニケーションを円滑にするスキルがあると、仕事が楽しくなるでしょう。

業界⑥:『旅行』業界でオススメの資格

①旅行業務取扱管理者 全国で通用する国家資格で、総合旅行業務取扱管理者と国内旅行業務取扱管理者の二種類があります。受検制限がないので、予備知識がない状態からでも狙えます。

②世界遺産検定 その名の通り、世界遺産についての知識や理解を深めるための資格試験です。2006年に始まった試験で、10年間で10万人以上が受検しました。

<ワンポイント>
人気が高い旅行業界では、業務に活かせる資格を取得すればアピール材料になるでしょう。資格名に旅行と付くものだけではなく、関連性のあるものはたくさんあります。

業界⑦:『出版』業界でオススメの資格

①校正技能検定 日本エディタースクールが主催実施する検定試験。書籍や雑誌を不備なく仕上げる”校正”のスキルを磨き、出版社への足がかりにする就活生も。

②漢字検定 資格名は有名ですが、準1級・1級に合格している人はあまりいないでしょう。2015年度の第一回試験では、準1級の合格率が14.8%、1級の合格率が10.2%となっています。

③DTP検定 デスクトップパブリッシング(卓上出版)を意味するDTP。雑誌や書籍に携わるなら、是非この資格を!といわれるほど、高い人気を得ているようです。

業界⑧:『不動産』業界でオススメの資格

①宅地建物取引士資格試験(旧:宅地建物取引主任者資格試験) 通称”宅建”のこちら。数ある資格の中でもトップクラスの人気を得ていますが、決して簡単ではありません。不動産業界を目指すなら、本気で勉強しましょう。
②インテリアコーディネーター 不動産と聞いて、すぐにこの資格を思い浮かべる人は少ないでしょう。しかし、業務で活かせる知識を身に付けられるうえ、取得によって差別化が図りやすいかもしれませんね。
③司法書士 法学部出身者を中心に、高い人気がある司法書士。しかし、その試験は超難関。合格のためというよりも、知識習得のために勉強する人も多いようですね。
<ワンポイント>
高い専門性で独立を目指す人も多い不動産業界。法律系からスキル系まで、関連資格はどんなものがあるのでしょうか?

業界⑨:『ブライダル』業界でオススメの資格

ウエディングプランナー資格(JADP) ブライダルの歴史と慣習にはじまり、基礎知識と専門知識を確認する資格です。公式ホームページでは、全国のウェディングプランナーに取得を推奨しています。

<ワンポイント> 旅行とブライダルは密接な関係にあります。新婚旅行だけではなく、海外ウェディングの需要も高まっていますから、潜在的な顧客ニーズを満たしたい人は、旅行の知識についても積極的に学んでください。

業界⑩:『アパレル』業界でオススメの資格

ファッションビジネス能力検定試験 ファッション全般に関する、専門知識を証明するための資格。販売だけでなく、企画から生産・流通、マネジメントなどについての知識も問われます。
<ワンポイント> アパレル業界に進む人の中には、専門学校や大学で専門知識を習得している人も少なくありません。熱意も大事ですが、入社時点でも何らかの知識があることが好まれます。

業界⑪:『レジャー』業界でオススメの資格

サービス接遇検定 サービス業に対する心構えはもちろん、お客様心理の理解や正しい応対、敬語から立ち居振る舞いまで、おもてなしの心と形を育てるための資格。企業や専門学校での受験者が増えているようですが、誰でも受験可能です。
<ワンポイント> TOEICや販売士などの資格があるとアピールになりやすいと思いますが、サービス接遇検定のように、レジャーに特化した資格も志望同の高さをアピールするにはぴったりです。

業界⑫:『人材』業界でオススメの資格

キャリアコンサルタント 職業生活を営む上で直面する様々な課題に対してカウンセリングをする人のことを、キャリアコンサルタントと言います。受験資格に一定の制限はありますが、人材業界へ進むなら、入社後にも是非受験を考えておきたい資格の一つです。

<ワンポイント> キャリアコンサルタントは、2016年4月から国家資格となりました。そのため、「キャリアコンサルタント」及びこれに似た名称は、認められた人しか用いれなくなりました。 厚生労働省が定めるレベルに応じて、指導者レベルキャリアコンサルタント、熟練レベルキャリアコンサルタント、標準レベルキャリアコンサルタントに分類できます。

業界⑬:『化粧品』業界でオススメの資格

①毒物劇物取扱責任者 肌に直接触れる化粧品は、健康に害を与えることのないように、厳重な管理のもとで製造されます。こちらは国家資格で、一部例外を除き学歴・年齢・性別に制限はありません。

②危険物取扱者 化粧品とは関係なさそうに見えますが、実は化粧品開発の現場で資格保有者をおくことが必須。国家資格で、乙種と丙種は誰でも受験できます。

③メイクセラピー検定 製造過程で必要になる前2つと異なり、こちらはメイクそのものに関する資格。化粧療法とも呼ばれていて、あらゆる業種で話題沸騰中です。

<ワンポイント> 化粧品メーカーに就職する場合、資格が求められるケースはほとんどありません。スキル・適性が重視されるからです。しかし、意外と役立つ資格があるのも事実です。

6.国家資格と民間資格はどちらがいいのか

資格について考える時、どうしても気になるのが国家資格の方がいいのか?という点ではないでしょうか。

弁護士や医師などの業務独占資格と呼ばれるものは、超難関資格として誰もが知っている通り、”高給取り”というイメージもありますよね。やはり就職選考でも優遇されるのでしょうか?

国家資格が絶対有利とは限らない

国家資格の中には、超難関資格といわれるような資格がたくさんあります。それらの試験に合格すれば、努力したことや専門知識があることは証明できるでしょう。

ただし、それがどの企業でも優遇されるか、というと必ずしも強みになるわけではありません。 たとえば行政書士試験は、在学中に合格を目指す文系学生も多い人気資格(かつ難関資格)ですが、合格したからといって、IT系ベンチャー企業などではそれほど有利にならないでしょう。

民間資格にも知名度の高い資格多数

民間資格のなかにも、国家資格顔負けの資格がいくつかあります。TOEICや英検、MOSは民間資格にも関わらず、就職に際して多くの人が取得を目指しますよね。

知名度が高い民間資格は、むしろ聞きなじみのない国家資格よりも採用担当者に”刺さりやすい”です。

結論:一概にはいえない

結論として、国家資格と民間資格のどちらが有利かはケースバイケースです。 一般的には、国家資格の方が信用性も高くどこでも使えるのですが、もし企業が特定の民間資格を取得するよう推奨していれば、国家資格よりも民間資格の方が役立つということになるからです。

よほど有名でない資格は、国家資格にしても民間資格にしても、「なぜ取得したのか」「どう役に立つのか」を示す必要があります。

7.就職の面接で資格をアピールする方法

面接では、短い時間の中で自分をアピールしなければなりません。志望動機や自己PRなどで就職したい熱意をアピールするのです。そして、資格は"具体例"として大きな武器になります。

アピール法①:取得目的を明確にする

たとえ直接質問をしない場合であっても、面接官は「なぜ資格を取得したのか」を知りたがっているもの。せっかく一生懸命勉強して資格を取得したのに「それはうちの会社ではいらない」とばっさり切り捨てられるのは、実は目的意識が伝わっていないからです。どう活かすのかを自分なりにアピールできれば、それだけで話を聞いてもらえます。

たとえば旅行業界を志望するとき、世界遺産を取得する学生はたくさんいるかもしれませんね。専攻が中南米経済、もしくは第二外国語がスペイン語ならば「特に中南米の世界遺産について詳しく調べました。というのも…」 このように取得目的を一言添えるだけで、随分印象が変わるでしょう。

アピール法②:「仕事のために取得」という姿勢

どんなに大きな熱意と目的意識があっても、仕事内容と全く関係のない資格には、面接官は魅力を感じてくれません。本音がどうであれ、「この資格は御社の業務でも絶対に活かしてみます」という姿勢を見せてください。取得している資格が、志望企業の求めるものと合致しているかどうかがポイントです。

アピール法③:過去・現在・未来について言及

資格をアピールしようと考える多くの就活生は、「これだけ頑張ったので○○の資格試験に合格しました」という部分にばかり注目してしまいます。いわば”過去”にのみ焦点を当てている状態。しかし残念ながら、何をしたのかという結果だけに焦点を当てても不十分。自己PRと同じですね。

採用担当者は、「将来うちの会社で何をしてくれるのか、どのように活躍してくれるのか」が知りたいのです。そこをつくためには、資格取得の後、”いま”は何を学び続けているのか、”将来”は何を伸ばしてどういうビジネスマンになりたいのかまで話を広げるのがベター。過去から現在、そして未来にいたるまでの一貫したキャリアプランを述べられたら「計画性がある」という強みもアピールできますよね。

アピール法④:不要に思える資格も関連性を強調すると◎

「IT企業だから、ITパスポートを」 「外国人観光客もたくさん来店する小売だから、TOEICを」 というのも悪くありませんが、ライバルが皆やっていることですよね。数ある事業の中で会計ソフトの開発も手掛けているIT企業なら、あえて簿記を取るものオススメ。

また、人事が気づきもしないような関連性を見出せば、”視野の広さ”を評価してもらえるチャンスになります。

アピール法⑤:細分化して得意分野を示そう

繰り返しになりますが、志望業界・志望企業にあった資格を取得する学生はたくさんいるため、それだけでは差別化を期待できません。就活では、一歩踏み込んで「自分は何が得意で、何が苦手なのか」を示すべきです。そうすれば周囲とは一味違った売り込みになります。

得意分野を示すと採用担当者に将来性を期待してもらえるほか、苦手分野を伝えれば自己分析をしっかり行っているというPRにもなります。もちろん、弱点を克服するために取り組んでいることがあれば伝えましょう。

アピール法⑥:まだ合格できていない人は「勉強中です」

就活に備えて資格の勉強をしたものの、点数が足りずに不合格だった…なんて人もいるでしょう。試験に合格しないと履歴書やESの資格欄には記載できませんが、その努力が無駄になるわけではありません。

記述方法が定められていない自己PRや志望動機で資格勉強について簡単に触れ、意欲をアピールすることができます。

面接でも、勉強中である旨を伝えると印象アップにつながるでしょう。ただし「なぜ不合格だったのか」「これからも本当に勉強を続けるのか」と聞かれたら、今後も努力を続ける強い意思を表明してください。

8.就職面接で資格を魅力的にアピールする例文

アピール方法さえ工夫すれば、資格によって大きなアドバンテージを得られます。では、実際に面接でどのようにアピールすればいいのでしょうか?ここでは、資格を魅力的にアピールする例文をみていきます。

努力家をアピールする例文

参考になる例文

Q.TOEICは昔からこれくらいのスコアだったんですか?

  • A.「いいえ、1年次はTOEICのスコアが400点でした。コツコツと諦めずに2年間努力した結果、目標の700点台まで上げることに成功しました。御社の説明会で、グローバルで活躍する社員の方のお話を聞いたのが最大のきっかけです」

今後の資格取得をアピールする例文

参考になる例文

Q.頑張って合格した資格はありますか?

  • A.「私は学生時代に独語検定3級を取得しました。しかし、ドイツ語ハンドブックで業界ナンバーワンのシェアを獲得されている御社で働くために、勉強の手を緩めずに現在独語検定2級の取得を目指し勉強中です」

意欲的な姿勢をアピールする例文

参考になる例文

Q.なぜ○○2級の資格を取得したのですか?


  • A.「大学で○○の3級取得が単位認定の条件でしたが、私はそれ以上知識を深めようと思い、さらに上の2級をゼミ内で唯一取得しました。御社が昨年から始めた新規事業では、○○2級を保有している方がより最前線で活躍できると思ったからです。今は1級取得のために、実務経験以外で出来得る勉強に全力で取り組んでいます」

9.資格は新卒就活以外でもアピール材料に

今回、主に新卒就活向けにご紹介していますが、資格がアピールになるのは中途も同じです。もちろん、持っているだけではそれほどアピールにならない、という点は就活と同じですが、取得に至る過程や将来のビジョンがハッキリしていれば、それを裏付ける根拠として大きく就職の後押しをしてくれます。

既卒やフリーターは意欲の高さを示せる

既卒は就活に不利といわれることがしばしばありますが、アピール材料を揃えれば人気企業へ入社することも不可能ではありません。

特に、就職先が決まらないまま大学を卒業した点に対して「将来のことをちゃんと考えているのかな?」と心配されがち。 ですが、在学中から卒業後に及ぶまで一貫して勉強をしていたという自己PRと、それを裏付ける資格があれば、企業側もきちんと向き合ってくれるでしょう。

転職活動では資格が必須の職種も多い

即戦力を求める転職活動では、入社時に特定の資格を求められるケースが新卒時よりも増えます。新卒の場合、入社までに取得すればOKとしてくれる企業が多いのに対して、転職では応募時にすでに取得していないとダメです。『doda』によると、以下の職種は資格が必要になるケースが多いようです。

注目ポイント

  • 資格が必須の職種
  • 専門職系(医療)
  • 技術系(建築/土木)
  • 営業系
  • 販売、サービス系
  • 専門職系(不動産/士業)

“業務経験があれば資格不問”とする会社もありますが、やはりそれらを裏付ける資格があると、多くの会社は安心するようです。

10.一度資格を取得したらずっと使える

基本的に、資格を一度取ってしまえばその効力はずっと続きます。更新が必要な資格や再受験が必要な資格でなければ、一生涯使える武器ともいえますね。

ですから、もしも保持している資格が就活で役に立たないとしても、働いている中で、ふとしたタイミングにチャンスを広げてくれる場合もあるのです。

時間が取れるうちに勉強しておくと後々楽

一度社会人になってしまうと、学生の頃よりも勉強に充てられる時間が少なくなってしまいます。忙しくなると、勉強したいという意欲があっても勉強できないジレンマに陥ります。学びたい分野があり、勉強する時間を作れるなら、早め早めに知識習得に励みましょう。

これは働き始めてからでも同様で、時間のあるうちにインプット量を増やすのがレベルアップに欠かせません。

会社によっては後々の異動や配属に影響も

資格を求めていない職場でも、誰が何の資格を持っているのかを把握するのが一般的。それは、異動や配属を決める時の参考材料にもなります。

たとえ入社時に考慮されなくても、数年後に部署異動を希望する時、資格が思わぬアピール材料になるケースも往々にしてあるでしょう。就職活動では役に立たなくても、長いキャリアの中で役立つと考えるようにしてみてください。

転職することになった時も便利

転職を視野に入れた時も、物事を広く深く知っている方が有利になります。入社後3年以内に3割の新卒社員が辞めると状況が続いていますから、転職は決して他人事ではないですよね。

そんな時、どうすれば採用担当者に自分を売り込めるか。実務経験以外に、保持資格を伝えるのが手っ取り早いでしょう。転職時に有利になる資格は新卒就活と似ていますので、先ほどご紹介したオススメ一覧を参考にしてください。

資格の勉強や準備はとにかくコツコツ

普段から勉強をしていない人は、資格取得の際に注意が必要。いざ勉強しようと思ってもなかなか机に向かえず、ついつい後回しにしてしまうからです。特に馴染みのない資格を取ろうと思った時は、1ページ進めるだけで30分掛かることもあるでしょう。時間に余裕を持って、とにかくちょっとずつ進めるのがコツです。

履歴書は基本的なルールやマナーを守る

履歴書を作成する際は、誤字脱字に気を付けること以外にも基本的なルールやマナーを守る必要があります。履歴書には細かいルールや書き方が存在するため、きちんと守られているか作成前後にチェックすることが大切です。そこでぜひ活用したいのが「履歴書作成マニュアル」です。無料でGETできるので、履歴書の書き方に悩んでいる就活生におすすめです。実際に履歴書を作成する際のお手本としても、持っておいて損はありません。

就職活動で資格をアピールするときは、頑張った過程と今後のビジョンも忘れずに!

最後まで読んでいただきありがとうございます。就職の際、資格があった方がなんだか安心できますよね。業界ごとで、好まれる資格は異なりますが、TOEICやFPなどの汎用的な資格は、文理問わず学生人気が高いです。

たしかに"持っているだけ"では、自己PRとして売り込みづらいかもしれません。ですが、勉強する過程で必ず「こんなことができるようになりたい」という、将来のビジョンを思い描きますよね。それを思い切り伝えましょう。取得した資格が活かせる業界に進めることを、心から応援しています。

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