2018年10月11日(木) 更新
OB訪問のやり方が丸わかりになる完全ガイド【質問例50選つき】
目次
OB訪問で自分の目で会社を確かめよう
内定への近道の1つであるOB訪問をご存じでしょうか?OB訪問とは自分が志望している業界や業種で働いているOB・OGを訪ね、実際の仕事内容や職場の雰囲気を知る就職活動での企業研究の一種です。OB訪問では実際に働いている社会人の先輩を訪ねるため、就活生であってもマナーに気をつける必要があります。
就活生を対象に438名から集計したアンケートによると、「OB訪問で聞いておくべき質問を知りたいか?」という質問に対して、95.1%の人がYes、4.9%の人がNoと答えました。(2017年1月時点、キャリアパーク調べ)実に9割以上の就活生が、OB訪問で何を質問していいかわからないというのが現状なのです。 今回はOB訪問が初めてで何を質問していいかわからない就活生のために、事前準備や質問内容、知りたい情報に応じた質問例、タブーとされている質問、OB訪問後のお礼状の書き方を完全版として紹介します。 ではOB訪問の質問に入る前に、まずOB訪問を行うメリットを考えていきましょう。OB訪問のメリットは「会社」というものを自分の目で確かめる点です。
メリット①:質問でライバルに差をつけられる
インターネットの普及により、どこにいても情報が簡単に手に入る世の中になりました。就職希望先の企業の情報も用意に得られる中、就活で重要なカギを握るのが「自己分析」と「企業研究」。 他の就活生との差をつけやすいのが、企業研究です。インターネットから情報が手に入るのは就活生全員に共通しています。そのためいかに独自の情報を手に入れられるかが肝となってくるのです。 OB訪問で実際に働いている社会人から直接話を聞くことは、誰よりも一歩踏み込んだ企業・業界研究が可能となり、さらに働くイメージがつきます。そのためOB訪問での質問は自分だけの情報が手に入るチャンスです。ただの社会科見学とは異なるメリット部分に着目していきましょう。 忙しいスケジュールを調整して時間を作ってくれたOB・OGに失礼がないよう、事前にしっかりと調べあげて準備し、効果的な質問ができるようにしましょう。そして自分だけの情報が手に入るようにしてください。
メリット②:知られざる企業の裏側を見られる
OB訪問では、実際に企業で働いている先輩社員の生の話しを聞くことができます。企業の公式サイトやどの転職サイトにも載っていない、現場を体験した人だからこそ分かる話の内容は、他では得られない貴重な情報です。 仕事のやりがいや職場の人間関係など、気になる情報を聞けるように質問内容をしっかりと準備しておきましょう。
全体の4分の1がOB・OG訪問を経験済み
2016年卒を対象にしたマイナビのモニター調査によると、就活生全体の4分の1程度がOB・OG訪問を経験している結果が出ました。OB・OG訪問の数は年々増えていることが分かりますよね。 さらにOB・OG訪問をした8割の就活生がつぎの選考へ進みたいと感じていることも判明。OB・OG訪問は就職先を決める1つの手として就活生に認知されているようです。
OB訪問の前のアポイトメントの取り方
OB訪問では貴重な情報を知り、会社の空気を肌で感じられるなど、他の就活生に対して、情報面で有利になる点はわかりましたね。 しかし、実際にOB訪問に行くには、社会経験のない学生として社会人の先輩の中に飛び込んでいくため、かなりハードルが高いといえます。希望の企業へ入社するための第一歩と考え、まずは勇気を出して連絡してみましょう。
学校の就職課(キャリアセンター)や教員に紹介してもらおう
OB訪問の連絡先がどこかわからない場合、まずは学校の就職課(キャリアセンター)へ相談してみましょう。就職希望先の企業に先輩が入社しているかが分かります。就職課で詳細が分からない場合も、職員やゼミの教授などに聞けば教えてくれる場合もあります。 先輩の連絡先が分かれば、OB訪問のアポイントを取ってみましょう。その際は、社会人を相手にする意識を持ち、マナーに気をつける必要があります。
就職課で紹介してもらう方法以外にも、OB訪問のために志望企業の社員と連絡を取る方法は存在します。志望企業に直接の先輩がいなくてもOB訪問が出来ないというわけではありませんので安心してください。詳しいOBとの連絡の取り方や、OB訪問で聞いておきべきことは「OB訪問マニュアル」にまとめられています。OB訪問前に確認しておきましょう。
電話でOB訪問を依頼する際のポイント
OB訪問のアポイントを取る際の手段として、電話とメールの2つがあります。 電話では、自分の名前と学校名を名乗り、先輩が入社している情報元と目的をきちんと説明するようにしましょう。企業側から承諾を貰った場合は、OB訪問する日時を質問します。なるべく、企業側の都合に合わせられるように調整しましょう。 まずは、いくつかの日時を提示する形で質問するのがオススメです。 企業相手への初めての電話で緊張するかもしれませんが、相手はプロなので落ち着いて話せればアポイントを取ることは難しくありません。
メールでOB訪問を依頼する際のポイント
メールでOB訪問を依頼する際は、直接話さなくても良いでの緊張しにくい点がポイントです。しかし、ビジネスマナーを守った、適切なメール内容になるよう心がけましょう。以下にOB訪問を希望する際のメールの例文を記載しますので、参考にしてみてください。
OB訪問を依頼するメールの例文
OB訪問へのメールの例文
件名:【●●/●● OB訪問お礼】
株式会社XX
XX部 XX様
突然のメールで失礼いたします。 ○○大学○○部に在籍している○○です。
私は現在、就職活動中で企業研究を行っており、貴社に大変興味を持たせていただいています。
このたびは、大学の就職課でXX様の連絡先を紹介していただき、連絡させていただきました。
業務内容や会社の雰囲気などをお聞きしたく、ぜひ一度XX様にお伺いできればと思い、メールをお送りした次第です。
ご多忙とは存じますが、もしOB訪問をお受けしていただけるのでしたら、
直近の2週間ほどでXX様のご都合の良い時間にお伺いさせていただきたいと考えています。
メールによる連絡で、失礼いたしました。大変恐縮ですが、一度ご一考いただけませんでしょうか。後日、連絡させていただきます。 何卒、よろしくお願いいたします。
署名
OB訪問の事前に準備しておくもの一覧
OB訪問ではネット上に載っていない生の声を聞ける点が優れており、OB・OG訪問する就活生の数が年々上昇している点を考えると、就活の当たり前になっているのかもしれません。 つぎにOB・OG訪問の日時が決まったら、OB訪問の質問を考える前にすべき事前準備をみていきます。いきなりOB訪問の質問は浮かびません。まずは事前準備を整えましょう。
企業研究をまとめたノート
はじめは企業研究したノートです。訪問する企業について何も知らないのは失礼にあたります。そのため、採用ホームページや就活ナビサイトで得た情報を必ずノートに記載しましょう。 企業理念や事業内容、従業員数など、ネットから得られる重要な情報をメモするのです。プリントアウトしたものを張り付けても構いません。訪問する企業のイメージを膨らませることが重要です。企業のパンフレットだけを持っている状態だけは避けましょう。
筆記用具・メモ帳
人間の一時記憶は約20秒間といわれており、最大でも7個前後の項目しかが覚えられません。OB・OGの話を忘れないためにもしっかりとメモを取りましょう。そのとき自分が思ったことも必ず書き記してください。 その際、スマホや電子タブレットに入力するのではなく、筆記用具を用いて記録してください。その際、メモ帳はただ殴り書きをするのではなく、箇条書きで簡潔に記した後、振り返りを含めその日に清書しましょう。その日だけ使うメモ帳ではなく、今後のOB・OG訪問でも使えるよう大き目なメモ帳、ノートを用意しましょう。
当日の服装
訪問する際の服装はもちろんスーツです。リクルートスーツで問題ありません。また、リクルートスーツを持っていない場合は、この機会に購入するのがオススメです。なぜならスーツは就職活動中に必須だからです。いずれ必要になるならOB訪問の機会に購入しておいたほうがいいでしょう。 それでもスーツが間に合わない場合はグレーやネイビーなどの色合いのオフィスカジュアルな服装を着用しましょう。「ずぼらな思考は服装に出る」という名言があります。服装で損をしないようにしたいですね。
OB訪問の質問内容に盛り込みたい7つの要素【事前準備編】
OB訪問の事前準備はいかがでしたか。当日まで事前準備をきっちりして訪問しましょう。本番の選考ではないから関係ないと思わず、1つの自分を売り込む場であることを認識してください。 つづいてOB訪問の質問内容にふれていきます。ただ質問すればいいというわけではありません。質問内容の"質"が最も重要です。では、就活生が知っておくべきOB訪問の質問内容に盛り込みたい7つの要素を見ていきます。
質問内容①:OBが入社を決めた理由
質問内容に盛り込む要素の1つ目はOB・OGが入社を決めた理由です。OBは面接で志望動機を語り、内定を勝ち取っています。数ある会社の中からなぜその企業を選んだのかをしっかりと聞いて就活に役立たせましょう。 入社を決めた理由が明確であればあるほど、志望動機は評価されます。就活生にとってOBが入社を決めた理由はより明確な志望動機を構成する参考になるはずです。
質問内容②:就活中の経験
質問内容に盛り込む要素の2つ目は就活中の経験です。大半の学生は就活期間を大変だと感じています。そんなさまざまな苦労を経験したOBの話は就活生にとってプラスになります。 エピソードを引き出すことで、就活に挑む心構えとモチベーションの増加につながるでしょう。壁を乗り越えるきっかけになるかもしれません。さらに「OBが就活でどう行動していたか」の把握にもなります。
質問内容③:会社で必要になるスキル
質問内容に盛り込む要素の3つ目は会社で必要とされるスキルです。企業は新卒には即戦力は求めていません。入社してからの成長を期待しています。しかし、事前にスキルを持っていてマイナスになることはまずありません。 そして、何よりそうしたスキルを事前に身につけておくことは自己PRで活かされます。なぜなら自己PRでは自分の強みが仕事にどう役立つかをアピールするものだからです。またスキルが面接時点で身についていなくても、努力をしている面をアピールすることもできます。
質問内容④:仕事のやりがい
質問内容に盛り込む要素の4つ目は仕事のやりがいです。仕事のやりがいの質問を通して、職場環境や社風、カラー、企業の働き方に関する情報が手に入ります。ホームページにある情報ではなく、生の声を聞くことで企業への志望度が高まり、具体的な志望動機も見えています。 さらに就活生が考えている「仕事のやりがい」との"ズレ"も把握することができます。先輩社員になるかもしれないOGとOBが仕事でどういったやりがいを感じているかを知る機会はほとんどありません。OBがどういった価値観で仕事に取り組んでいるかを知りましょう。
質問内容⑤:仕事で大変に感じていること
質問内容に盛り込む要素の5つ目は仕事で大変に感じていることです。OBが入社後に仕事を経験してみて、どの辺が大変だったかなど、聞ける範囲で質問してみましょう。 社会に出ては働く以上、楽な仕事というものは存在しません。OBやOGの経験した苦労を知り、自分にも起こり得る内容であると心得ておきたいですね。
質問内容⑥:社内の雰囲気
質問内容に盛り込む要素の6つ目は社内の雰囲気です。企業のサイトや転職サイトでは、社内の雰囲気を掴むことは難しく、OBが組織の一員として感じている、生の言葉を聞けるのは非常に大きな意味を持ちます。 入社後に「実は体育会系の完全な縦型社会だった」とか、「部署間の壁が高く、意思の疎通が難しい」など、自分のイメージと異なる状況にあると分かれば、すぐに離職してしまう原因にもなります。OB訪問では、差支えの無い範囲で踏み込んだ質問をしてみるとよいでしょう。そのためにも、事前に準備しておきたいですね。
質問内容⑦:会社の今後の方向性
質問内容に盛り込む要素の7つ目は会社の今後の方向性です。会社の方向性と就活生のビジョンに相違がある場合は、なかなか会社に愛着がわきません。さらに面接では入社後の抱負を質問される場合があります。 質問に対する答えが「その●●(目的)は弊社では叶いそうにないですが、宜しいですか?」と言われないように会社の方向性を必ず把握しておきましょう。将来の抱負、展望は自己PRや志望動機に盛り込む要素なので、会社とのズレがないようにするためにも会社の今後の方向性は質問しておきましょう。
OB訪問の質問例50選【当日編】
OB訪問の質問内容は概ね理解できましたか?質問内容には上記の7つの要素を盛り込むようにしましょう。OBもひと昔前は同じ就活生。訪れた学生の気持ちをくみ取ってくれるはずです。 ではつぎにOB訪問の質問例をみていきましょう。今回は5つの要素に応じた質問例を50用意しました。ただし、例はあくまで参考程度に収めておいてください。自分が目指す企業の事業内容に合わせて、質問のニュアンスを変えてみましょう。
仕事内容を聞く質問例10選
まずは、仕事内容について質問すべき内容を確認しましょう。企業のホームページなどで手に入る情報をそのまま聞いても、あまり意味はありません。実際に働いている人ならではの意見や仕事のやりがいを聞き出せるような、質問を準備しておきましょう。下記はその一例になります。
参考になる質問例
- 業務内容や1日の流れを教えてください。
- 1週間の流れを教えてください。
- 繁忙期はいつですか。
- 仕事をしていくなかで、やりがいを感じるときはいつです。
- HPでは「○○」と書かれていますが、実際にはどういった業務なのでしょうか。
- 入社後に必要と感じたスキルはなんですか。
- チームで働くことが多いですか?個人で働くことが多いですか。
- 週に何回ミーティングがありますか。
- 入社して驚いたことはありますか?
- 仕事でいちばんご苦労されている点はありますか。
学生時代・就活の経験を聞く質問例10選
続いては、OBがまだ学生だった頃の経験を聞く質問例集です。人生の先輩から様々な苦労話や就活の経験談を聞き出せれば、大いに参考にできます。
面接に何社も落ちづつけた話しなど、聞けば勇気づけられるかもしれませんね。
参考になる質問例
- 就活でいちばんつらかった経験は何ですか。
- その壁をどう乗り越えましたか。
- 就活でいちばん楽しかった経験は何ですか。
- 入社した決め手はなんですか。
- 面接でどのような点を注意していましたか。
- 就活中は何社くらい受けましたか。
- 就活はいつぐらいから意識しましたか。
- 入社前と後のギャップはありますか。
- 学生時代にしておけばよかったことはありますか。
- 人と差がつく就活のテクニックがあれば教えてください。
会社について聞く質問例10選
会社に対する質問も効果的です。自分で調べてもわからない範囲の情報を、うまく聞き出せるようにしたいですね。得られた情報は面接時の志望動機や、入社後の展望などに役立てることが可能です。 他の就活生のライバルと差をつけるためにも、事前に聞いておきたい情報を準備しておきたいですね。
参考になる質問例
- 御社の中で同業他社にないものを教えてください。
- 御社の長所と短所を教えてください。
- 会社としてのビジョンはございますか。
- ○○業界で最近○○という話題がありますが、どうとらえておりますか。
- ○○業界の課題は何をお考えですか。
- ○○業界の他の企業との今後の差別化はどのようにお考えですか。
- ○○系(学部)の人は何人くらいいますか。
- 御社の企業理念である○○は○○という意味で認識はあっていますか。
- 業界全体を考えると御社はどのようや役割を果たしていますか。
- 御社の最大のライバル企業はどこですか?理由も教えてください。
会社や業界の将来性を聞く質問例10選
会社や業界の将来性についても、失礼にならない範囲で質問してみるとよいでしょう。細かい点までしっかりと質問する姿勢を見せられれば、OBからも入社後に熱意を持って働ける人材と認識してもらえるかもしれません。 ただ、自分で調べてわかる範囲の質問を避ける点だけは意識しておきましょう。
参考になる質問例
- 今後も売り上げは順調に伸びていくと思いますか。
- 長期的な経営方針などは決められていますか。
- 業界の○年後はどう動いていくと思いますか。
- 今後、組織図が大幅に見直される可能性はありますか。
- 新製品や新サービスを展開される予定はありますか。
- まったく新しい分野への進出を考えておられますか。
- 将来的にも技術開発を発展させていきますか。
- 今後の事業戦略を教えてください。
- 海外展開の拡大をお考えでしょうか。
- 将来的に取得が必要になるスキルや資格などはありますか`
社内の雰囲気や風潮を聞く質問例10選
事前に調べようとしても、わかりにくいのが社内の雰囲気です。ネット上の口コミサイトなども参考にできますが、匿名性が高いため本当に従業員が書き込んでいるか不明な点が多いです。 そのため、実際に働いているOBに聞いてみるのがベストと言えます。ストレスなく楽しそうに働いていたら、その会社は良い社風と考えられますね。もちろん、OB側も大人の対応をしているだけの可能性もたるため、実際の面接などを重ねてしっかりと見極めていきましょう。
参考になる質問例
- 社内の雰囲気を一言で例えるなら何ですか。
- OJTはどのような研修でしたか。
- 入社してから半年の様子を教えてください。
- 入社3年の社員と5年の社員に差はありますか?
- 会社の行事はどのようなものがあり、参加率はどれくらいですか。
- 入社して気づいた会社の魅力はありますか。
- 組織間の異動の頻度はどの程度ですか。
- オススメの福利厚生を教えてください。
- 女性の産休明けからの職場復帰はどの程度ですか。
- 昇給や昇格への道のりを教えてください。
OB訪問の質問の体験談
OB訪問における質問は、限られた時間の中でいかに多くの要素を聞き出せるかが重要です。OB訪問を有意義な時間にするためにも事前準備にしっかりと時間を割きましょう。 さらに時間に応じた質問の数を想定してみてください。つぎにOB訪問をした就活生の体験談をみていきます。
OBだと思って甘く見ていたら
就活生の体験談
行きたい業界、企業がまだわからなかったので、とりあえずOB訪問してみました。OBはゼミで名前を知っている程度。ですが、OB訪問をすればきっと色々なアドバイスしてくれるだろうと思っていました。
質問は職場の雰囲気を見てからしようと考えていたら、はじめに会議室に案内されて質問からはじまりました。何も用意していなかったので、何も浮かびませんでした。
すると先輩に「受け身の姿勢だと、どこからも内定もらえないぞ」と言われてしまいました。OBだから何とかしてくれるという考えが甘かったと反省しています。
OBからの質問もあるので自分の意見をしっかり
就活生の体験談
OB訪問のためにホームページに記載している情報を就活ノートにまとめました。そのノートをもとにOBに質問したのですが、「私は○○と思っています。ちなみに●●さんはどう思っていますか?」と逆質問されてしまいました。企業の知識はノートにまとめていましたが、自分の意見までは考えていませんでした。沈黙がなによりもつらかったです。
志望先の会社にOBがいない場合
OB訪問とは、志望企業に勤めている大学の学部やゼミの先輩にアポイントメントを取り訪問することです。しかし、志望企業にOBが就職していないケースも想定されます。 その場合、就活生がOBの存在を知らないだけかもしれないので、大学の就職課に問い合わせてみるのも一つの手です。しかし、それでもいない場合はある手段を使います。
突撃OB訪問という手もある
志望している企業にOBがいない場合は「突撃OB訪問」という手があります。突撃OB訪問とはその名の通り、営業の飛び込みと同様にアポなしで会社を訪問する方法です。突撃OB訪問が成功する保証はどこにもありませんが、手段の1つとして覚えておきましょう。
突撃OB訪問する際の注意点
注意点として、「突撃OB訪問」を好意的にとらえる企業と受け付けない企業に分かれます。突撃OB訪問がマイナス要因になる場合は早めに切り上げましょう。何をするにも行動力が大切です。OBがいないからといって諦めるのではなく、チャレンジしてみれば他の就活生とは違った貴重な体験をすることができるでしょう。
OB訪問でタブーとされている5つの質問
OB訪問では就活生らしくどんどん質問しましょう。積極的な姿勢は自分のアピールにもつながります。しかし、どんな質問をしてもいいというわけではありません。質問の中にはタブーとされているものも存在します。タブーとされている質問を理解して、質問内容を整理しましょう。
タブー①:労働時間に関する質問
OB訪問でタブーとされている質問の1つ目は残業など、労働時間に関する質問です。 残業などの条件はデリケートな情報であるためOB訪問には適しません。答え方によっては変な誤解を招く恐れもあります。どうしても残業について聞きたい場合は「毎日、帰ってから何をしていますか?」などと遠回しに聞いてみましょう。
タブー②:福利厚生への質問
OB訪問でタブーとされている質問の2つ目は、年間休日や有休など、福利厚生に関する質問です。福利厚生は働く上で重要な要素ですが、そればかりを気にしていると、企業側からは仕事よりも福利厚生を重視しているとみなされてしまいかねません。企業理念や業務内容よりも働きやすさを考えられては、企業側も本当に必要な人材かを判断しかねるでしょう。
タブー③:考えれば・調べればわかる質問
OB訪問でタブーとされている質問の3つ目はHPなどで調べればわかる、少し考えればわかる質問です。 OB訪問の質問のなかにはわざわざOBに聞く必要のないものも多々含まれます。HPなどで調べればわかる情報を質問するという行為は、つまり企業研究をまったくしないで訪問したということになります。OB訪問といえども就活生の印象が悪くなるのは避けられないでしょう。
タブー④:OBが答えにくい質問
OB訪問では、企業の将来性などを聞くことは非常に重要です。しかし、質問の仕方によっては、タブーになってしまう場合があります。企業の将来性に関しては不確定な部分が多く、 OBが答えにくい質問は避けるべきです。漠然とした将来像について質問しても、OBは会社概要通りの反応しかできません。将来性について質問する際は、具体的な内容を決めてから行いましょう。
タブー⑤:ネガティブな質問
OB訪問でタブーとされている質問の5つ目はネガティブな質問です。 そもそもネガティブな質問は意図が相手に伝わりづらく、質問した就活生の印象が悪くなります。しいては会社の志望度さえ疑われてしまいます。就活生にも相手側にもデメリットしかないので、ネガティブな質問は絶対に避けましょう。
OB訪問での注意点
OB訪問で準備しておくべき質問内容を踏まえたうえで、実際に行う際の注意点も理解しておきましょう。大学と社会人の先輩として、失礼のない対応を心がけましょう。 事前のアポイトメントを取り、実際に訪れる場合の注意点を4つ説明します。
繁忙期は取り合ってもらえない場合もある
OB訪問を考えているのはあなただけではありません。他の就活生のライバルたちも準備を進めています。そのため、OB訪問を希望する学生が集中する時期ができてしまいます。 選考が始まる3月から4月に最も多くなるとされており、OB側も多くの学生を相手にする必要が出てくるため、どうしても1人ひとりへの対応が短くなってしまいがちです。 そのため、OB訪問をする時期を平均より少し前倒しするとよいです。余裕のある企業側やOBから丁寧な対応を期待できます。しかし、業界によっては繁忙期と重なる可能性もあるため、事前に調べて企業が余裕を持てる時期に行うようにしたいですね。
絶対に遅刻しないこと
OB訪問の日程が決まったら、絶対に遅刻しないようにしましょう。当たり前ですが、遅れていくと非常に悪い印象を持たれてしまいます。忙しい中で時間を設けてくれたOBに対し、これ以上の無礼はありません。
正しい言葉づかいを心がける
礼儀作法の問題として、正しい言葉づかいを意識するようにしましょう。敬語を使うのは当然として、きちんと挨拶ができるようにしたいですね。「メラビアンの法則」といって、人は第一印象で相手を判断しているため、何事も最初が肝心です。
書類を見てもらってもすべて鵜呑みにはしない
OB訪問にはエントリーシートなどの書類を持っていくのもオススメです。実際に採用された人の目線でESを添削してもらうことで、より完成度の高いものにできます。また、ESをもとに話しの内容を広げられる点もポイントです。 ただ、注意すべき点として、様々な人に見てもらった場合は意見が分かれてしまいます。すべての意見を反映していたら、整合性のないESになる恐れがあるため、最終的な判断は自分で下すと決めたうえで、意見を聞くようにしたいですね。
OB訪問の質問のお礼【訪問後編】
これまでOB訪問の質問についてみていきました。 OB訪問が無事終わったら必ずお礼のメールを送ってください。忙しい業務を調整して時間を作ってくれたOBに礼儀としてメールを送るのがマナーです。そしてお礼メールはできるだけOB訪問の当日に送りましょう。早ければ早いほど感謝の気持ちが伝わります。
OB訪問のお礼の例文
OB訪問のお礼の例文
件名:【●●/●● OB訪問お礼】
株式会社XX
XX部 XX様
○○大学○○部の○○です。 本日はご多忙の中、貴重なお時間をいただき、まことにありがとうございました。
貴社に思っていた疑問が◯◯様とお話をすることで解決し、仕事をしたい意欲が強まりました。
さらに、「(エピソード:例 就活で成功した秘訣は)」のお話は、就活について、見つめ直すきっかけになりました。認識の甘さを痛感し、さらなる企業研究を進めて参りたいと考えております。
また新たにご相談させていただくこともあるかと存じますが、その際はよろしくご指導お願い致します。本日は貴重なお時間を頂き、ありがとうございました
署名
OB訪問の知識を増やし就活のプラスになる質問の準備をしよう
OB訪問を行うメリットを知り、的確な質問ができるように準備する必要性を理解していただけたと思います。
【要点まとめ】
①:OB訪問のメリットは大きい
②:就活生の4分の1がOB訪問を経験
③:スーツ、企業研究、筆記用具は事前に準備
④:質問内容は答えがどこにも載っていない情報を
⑤:OB訪問を甘く見ない
⑥:何でも質問していいわけではない
⑦:OB訪問のお礼のメールは当日中に
就活を1人で行っていると、何かと不安になるもの。そこで利用するのがOB訪問です。 訪問する前日にもう一度この記事を振り返ってみて、うっかりタブーな質問をしようとしていないかチェックしましょう。OB訪問というまたとない機会を、就活成功のために有効活用しましょう。
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