2021年09月02日(木) 更新

履歴書の課外活動に関する例文3つと魅力的に書く方法

この記事の監修者

キャリアアドバイザー

赤塩 勇太

大学を卒業後、新卒で採用コンサルティング会社に入社。キャリアアドバイザーとして、1,000名以上の就活生に対してキャリアセミナー、面談を実施。その後、採用コンサルタントとしてクライアントの採用課題の解決に従事。法人・求職者双方の目線から、適切なアドバイスを提供している。

履歴書で課外活動を聞かれる理由

学生の本分は、学業です。学生が学業に力を入れることは、至極当然のことです。しかし、大学や学部、学生個人によって勉強量に大きな差が生じているという日本の大学が抱えている問題があるのも事実です。そして、学生の勉強量に問題があることを採用を行う企業側も理解しています。なぜなら、企業の採用担当者が日本の大学を卒業していることからも日本の大学事情を理解していることが明らかだからです。
学業の成績だけで学生の持つ能力や資質を判断出来ないことが分かっている以上、勉強のために利用される時間が他のことに利用されていることに繋がります。自由な時間をどのようなことに隔ててきたのかは、その学生が入社後への仕事の向き合い方をイメージするために重要な判断材料になります。

活動を通して得られたものを聞きたい

課外活動は、人とは違った特別な活動を行った学生が評価されるように思えます。しかし、企業の採用担当者の視点に立ったときに、学生が課外活動で行った特別な活動でもあくまで学生が行った特別にすごい活動でしかありません。
企業が新卒採用という手段を用いて採用活動を行っている目的は、長い時間をかけた伸びしろに期待しているからです。入社後の伸びしろに期待出来るかどうかを判断するためには、学生時点での特別な課外活動は必要ありません。目の前の機会に純粋な気持ちで挑戦し、挑戦の過程で何を得ることが出来たかさえ分かっていれば、採用担当者を満足させることが十分に出来ます。
他の学生の課外活動を気にせずに、課外活動に取り組む中で、何を考え、何を実行し、その結果どうなったのかを回答することに力を注ぎましょう。

身につけたスキルを知りたい

新しい活動を始めるためには、それに合わせて何らかの新しい知識やスキルが必要になります。新しい知識やスキルを身につけるためには、誰かにアドバイスを貰ったり、自分で勉強するという積極的な取り組みをしなければなりません。
いかにして努力を行いスキルを身につけたのかを、企業の採用担当者は注目します。なぜなら、社会人になった後も新しい知識やスキルを身につけなければいけない機会が幾度となく訪れるからです。課外活動から現状に満足せずに、新しいことに挑戦した時にスキルを身につける積極性を持ち合わせているのかを採用担当者は判断しています。課外活動をアピールする時は、具体的に得たスキルなどもしっかりと説明出来るように準備しておきましょう。

課外活動としてアピールできる活動は?

サークルや学校行事などの学内活動

課外活動として最もイメージしやすいのは、サークルや学校行事といった学内活動です。この2つは課外活動として、学生が挙げることが多い定番の回答と言えるでしょう。
定番の回答であるがゆえに、正しく回答することが出来なければ他の学生に埋もれがちになってしまう回答でもあります。他の学生と差をつけるためには、その活動を始めた動機、経験して得たことを的確に伝えるための整理をしておきましょう。
そもそも課外活動を聴かれた時に、具体的な活動の内容を答える学生が多いです。しかし、課外活動として似たような内容をしている学生が多いため、採用担当者としても内容だけでは学生の差を付けることが難しくなります。その中で、似た活動をしていても、しっかり活動内容を通して学んだことや課題を挙げることが出来る学生は評価もしやすくなります。

ボランティアやアルバイトなどの学外活動

ボランティアやアルバイトなどの学外活動も課外活動として、履歴書やエントリーシート、面接時に回答することが出来ます。
学外の活動を課外活動としてアピールするためには、なぜ学内以外のことに力を入れたのかの理由を話すことがポイントになります。なぜなら、学内の活動はある程度活動内容に制限がありますが、学外の課外活動は千差万別でありその人が持つ個性を存分に出せるからです。企業の採用担当者としても、アルバイト1つとってもなぜそのアルバイトを選択したのかは学生の人間性を見るために重要な判断材料になります。自分がその活動を行った意味をしっかり考えて、学内の活動では得られなかった経験を話せるように準備しましょう。

あなたが受けない方がいい職業を確認してください

就活では、自分が適性のある職業を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

そんな時は、「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。

適職診断で強み・弱みを理解し、自分がどんな職業に適性があるのか診断してみましょう。

課外活動をアピールする書き方の構成

課外活動について履歴書やESで書く際の文章構成を解説します。課外活動の記述欄で主に書く必要があることは、課外活動内容、学んだこと、次への課題、仕事でどう活かすかといった項目です。文章の割合としては、課外活動内容は1割、学んだことを4割、次への課題を3割、仕事でどう活かすか2割程度をイメージしましょう。
企業は、書類審査の段階では課外活動の内容のみで学生を評価するような早計な判断はしません。あくまで、課外活動を通して何を学んだのか、次なる課題とどのように向き合ったどうかに判断の重きを置いています。そのため、文章の構成でも学んだことや、次への課題の文章量を確保しましょう。そういった学ぶ姿勢を持っていることさえアピール出来ていれば、実際に面接といった機会を設けて直接話をしてみたいと思ってもらえる可能性が高まります。

課外活動の内容

課外活動を書く時に構成で気を付けることは、具体的に活動内容を伝えることが出来ているかどうかです。課外活動の内容は、自分にとって経験してきたことなので分かっていて当然のことになります。また、学んだことや次への課題を伝えることが大事な以上、内容時代はさらっと書いてしまいがちです。
しかし、自分にとって当然のことが、読み手にとって当然ではありません。抽象的な表現だけだと活動内容が伝わらない可能性が出てきてしまいます。学んだことや次への課題を読みやすくするためには、活動内容は端的かつ具体的な構成を目指しましょう。

学んだこと

書類上では、読み手が何も知らない状態でも理解出来る文章を書くことが最も大切です。課外活動で学んだことを書く際にもこの法則は当てはまります。読み手が課外活動の内容をしっかり理解していなかったとしても、何を学んだのか分かるような一般的な表現を意識しましょう。
そのため、課外活動内で使用されていた専門的な表現や言葉は控えましょう。
課外活動を通して学んだことがどれだけ素晴らしかったとしても、読み手である採用担当者が理解出来なければ素晴らしいことと認識してもらうことが出来ません。

次への課題

次への課題を書く際に気を付けることは、課外活動だけに留まらないような課題を設定することです。特に社会に出た後にも、挑戦できるような課題であるとなお評価されるでしょう。
もし、取り組んでいた課外活動内でしか解決出来ないことを次への課題として挙げられても企業の採用担当者にとっては課題として判断しかねます。課外活動という閉じられた機会の課題ではなく、将来的な他の機会でも適応されてリベンジできるような課題を設定することで採用担当者も納得しやすくなります。

仕事でどう活かせるか

課外活動で学んだことや新しく生まれた課題を将来仕事でどのように活かすのかをアピールすることで、さらに高い評価を採用担当者から獲得出来ます。
履歴書やエントリーシートは、企業が将来仕事を一緒にしたいと思える相手を探していることを忘れていけません。そのため、学生時代のことを尋ねられていても、最終的には将来の仕事を意識することを忘れないでおきましょう。この仕事を意識した文章構成を出来ている学生は、採用担当者にとっても印象に残りやすくなります。

人気企業内定者の「ガクチカ」を参考にしよう

「学生時代に力を入れたこと」は、就活の中でも大切なアピール要素です。自己PRとの違いと学生時代に力を入れたことは、似ているようで異なります。学生時代に力を入れたことを正しくアピールして、学生時代の経験やそれによって得た能力を伝えましょう。

学生時代に力を入れたことを考えるときに活用したいのが『人気企業内定者の「ガクチカ」まとめ』です。作り方や例文18選を収録しています。無料でダウンロード出来るので、面接対策中の就活生にもおすすめです。

履歴書に課外活動を書く際のポイント

まずは、課外活動経験を効果的にアピールする書き方の構成についてみていきましょう。

効果的な構成

  • ①課外活動の概要(簡潔に)
  • ②見つけた課題・起こった問題
  • ③解決へのアクション
  • ④解決した結果、何を得たか
  • ⑤得た経験が仕事にどう活かしていけるのか

上記の構成でストーリーを作っていけば分かりやすく伝えることができるでしょう。志望動機などでも同じことがいえますが、構成が整っていなければ話があちこちに飛んでしまって一貫性が失われてしまいますので、注意してください。

課外活動の内容は手短に

課外活動の内容は読み手である採用担当者に理解してもらうために、具体的に書くことが大切です。そして、もう1つ大切なポイントは、内容をどれだけ手短に表現するのかということです。
限られた文章量だけで、課外活動のすべての内容を伝えることは出来ないと割り切る気持ちが大切です。実際に、課外活動の詳しい話をするのは、面接の時で十分と考えておきましょう。相手が何も知らない状態から、どのような活動であるのかをイメージするために最低限必要なことだけを抽出して文章にすることを心がけましょう。

受ける企業でどう活かせるのかに重点を置く

学生時代に頑張っていた人が評価されるのではなく、将来的に一緒に働いたら活躍してくれる可能性が高い人が評価されるのが就職活動です。
そのため、いくら学生時代頑張ったことをアピールしても、就職活動で高評価を得ることは難しくなってしまいます。学生時代の経験を基にして、企業に入社後今まで以上に頑張る意志があるのかを示すことを常に念頭に置いておきましょう。
仕事でどう活かすかをアピールするために大切なポイントは、企業内で行われている業務内容のイメージをしていることです。その企業では、実際にどのような業務が行われているかを分かっていなければ、仕事にどのように活かせるかまでアピール出来ません。

「特になし」は絶対NG

「特になし」という回答は、就職活動におけるいかなる質問でも避けるべき回答方法です。これは課外活動に関する質問でも同様です。基本的に学業以外のことは、課外活動と認識されます。そのため、どれだけ学業に時間が掛かっていた学生であったとしても何らかの課外活動には取り組んでいたはずです。どのような課外活動にも意味はあるはずです。自分にとって何気なかった課外活動も、改めて振り返ることで意味を持つこともあります。
もし、アピールになるような課外活動がないことで悩んでいるようならば、将来のことをイメージしながらもう一度学生時代の経験を洗い出すことをしてみてください。
1つの経験を点だけで捉えずに、学生時代という線をイメージすることで、別の視点から自分の経験に意味を持たせる工夫をしましょう。

課外活動をアピールする具体的例文

①:趣味

私は幼少期の頃から今に至る15年間ピアノを習っています。しかし、普段は毎日2時間のレッスンをしていたのですが、現状は学業の忙しさのあまり、これまで通りとはいかなくなりました。ですので、その日やるべきことをリストアップして優先順位付けと削れる時間探しをおこない、必ず1日1時間はピアノに向かう時間を作るようにしています。この15年間継続した習い事により、自然と忍耐力と集中力がつきました。また、時間を計画的に使う術を含めた自己管理能力も身につけることができました。これらの経験を活かして、貴社では正確かつ迅速に業務をこなしていきたいと思っております。

例文解説

  • ①→ピアノ経験
  • ②→学業の忙しさで時間が割けなくなった
  • ③→優先順位付けと削れる時間探し
  • ④→継続してピアノの時間が確保でき、忍耐力と集中力を得た
  • ⑤→業務を正確かつ迅速におこなう

②:サークル活動

私は以前から海外に興味を持っていたため、大学では英語研究のサークルに入りました。初めは緊張からあまり積極的に参加できず、先輩の意見などを聞いているだけでした。しかし、これではサークルに入った意味がないと思い、話しかけられたら少しでも多くの返しをするよう意識し、さらに自分から新しい話題を振ることで自然と会話の輪に入れるようにもっていきました。今では会話に入れなくて困っている人にさりげなく話をふって、皆が気兼ねなく話せる空気作りを積極的におこなうことで、コミュニケーションを円滑にしています。貴社でもこの経験で培った積極性を活かして、指示待ちにならないよう自分から仕事を探し、しっかり周りとコミュニケーションをとりながら業務に励んでいきたいと考えております。

例文解説

  • ①→英語研究サークルへの参加
  • ②→意見を聞いているだけで積極的に発言できなかった
  • ③→多くの返し、自分から話題を提案する
  • ④→積極性とコミュニケーション能力を得た
  • ⑤→指示待ちにならず、周りと協力しながら仕事ができる

③:ボランティア活動

私は高校から大学生活までの6年間、毎年おこなわれる地元の植林活動のボランティアに参加してきました。しかし、活動の場所は平たんではなく、転ぶと危険な箇所も多々あり、私を含め数名が転んで軽傷を負ってしまいました。そこで、他の参加者にも危険な思いをしてほしくないと感じ、一昨年から地元森林組合の方々が事前におこなう整地に参加しました。この経験から、みんなの知らないところで参加者を支えるための、先を見据えた広い視野をも持つことの重要性を学びました。貴社に入社しましたら、常に周りの動きと物事の真髄が把握できるように広い視野をもち、最善の行動をするよう心がけていきます。

例文解説

  • ①→植林活動(ボランティア)
  • ②→怪我人が出てしまった
  • ③→事前の整地に参加
  • ④→先を見据えた広い視野の重要性
  • ⑤→周りの動きと物事の真髄の把握

キャリアアドバイザー|赤塩 勇太

第三者の意見は大切にしよう

結論、実際にやっていないこと(嘘や虚飾)は好ましくありません。自分が実際に行なったことを記述した内容を、第三者からレビューしてもらうと良いですね。なるべく社会人の先輩に見てもらい、どのような点でさらに工夫できるのかのアドバイスをもらいましょう。

履歴書の課外活動は例文を参考に何を得られたのかを伝えよう

「学業以外に力を注いだこと」は、どの様な学生生活を送っていたのかの参考にもなります。より説得力を増すためには、例文のように具体的なエピソードを盛り込んでみましょう。
履歴書や自己PRを作成する前に課外活動を積極的におこない、素敵な学生生活にするのも社会に出るうえでは大事です。キャリアパークが提供している下記の「ガクチカ」マニュアルも活用して、企業側から魅力的な就活生と思ってもらえるようにしっかり準備しましょう。下記の資料は、JALや明治、三菱地所など人気企業11社に内定した先輩方の「ガクチカ」も掲載されています。

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