2019年10月02日(水) 更新

面接後にお礼状を出すと選考が有利になるのか|手書き・メールで作成する場合のポイントをご紹介

面接後の就活生はお礼状の手紙を出すべきか

就活生の8割以上がお礼状を「知らない・送っていない」

■調査方法:twitterを使用して学生にアンケート
■調査実施日:2017/1/17
■投票数:199

面接後のお礼状についてアンケートをとったところ、全体の43%の方が「お礼状を知らない」、39%の方が「知っているけど送ったことがない」と回答しました。およそ82%の方が面接後にお礼状を送っていないようですが、とく特に送る必要はないのでしょうか。

お礼状は出しても出さなくても問題ない

「面接後はお礼状を書いた方が有利になる」「お礼状を出すのはマナー」という話を、周りの就活生の話などで聞くことがあるかもしれません。そこで、面接後のお礼状の書き方と例文を見ていく前に、就活性はお礼状の手紙を出す必要があるのかどうかについて考えましょう。
お礼状は必ずしも出さなければならないものではありません。ただし、お礼状を出しておけば、丁寧な就活生だという印象は与えられるかもしれないでしょう。

お礼状を出しても評価が大きく変わることはない

面接官はお礼状がなかったから不採用、お礼状があるから採用とお礼状と内定を結びつけて考えているわけではありません。面接官にお礼状を出せば内定に近づくという考え方はできないのです。
人事担当者の声も以下の通りになります。

人事担当者の声

この企業はお礼状の存在を肯定する、という印象・噂が出てしまうと、就活生の負担が増すだけのため、選考には考慮しません。会社サイズにもよりますが、選考ピーク時は毎日たくさんの面接をしています。終了後すぐに結果を出している中で、あとから届くものを考慮する、というのは難易度が高いですね。

また、仮に面接の時点で不採用という結果になっていた就活生からお礼状が来たとしても、残念ながらその結果が覆ることはありません。お礼状はあくまでもお礼であり、アピール材料ではないので、その点をしっかり認識したうえでお礼状を作成しましょう。

面接に対するお礼状の内容

内容①感謝の気持ち

お礼状で何よりも意識したいのが、感謝の気持ちを伝えることです。したがって、文章の内容も、面接をおこなっていただいたことに対する感謝が中心になります。まず始めに「面接の機会を設けていただき、誠にありがとうございました。」と伝えてください。締めの挨拶にも「取り急ぎお礼を申し上げたく~」などの文言を入れて、さらに感謝を伝えましょう。

内容②面接中の感想や学んだこと

お礼状の内容の中心には、面接中の感想や学んだことを伝えてください。「担当者の話を伺って、貴社の事業に対する長期的なビジョンを改めて認識することができた」といった、担当者のコメントや業務内容に関する感想があるとなおよいでしょう。面接中は緊張していてうまく伝えられなかった旨を伝えるのも、ひとつのポイントです。

内容③入社への意欲

内容②の文章を記入した後、改めて志望の意思が強まったことや、入社への意欲などを書きましょう。ただし、上記にもある通り、内容の中心はお礼であって自己PRや採用の催促ではありません。「入社したい意欲がある」と採用担当者に伝えつつ、それを強調しすぎない文章を心がけましょう。

面接に対する手書きのお礼状作成ポイント

面接が終わったその日に作成する

お礼状を出すタイミングは、面接が終わったその日に作成するのが望ましいとされています。面接が終わって帰宅したら、すぐにお礼状を丁寧に書き、投函しましょう。人事担当者の本音にもあったように、遅くに出してしまうと読まれない可能性があります。合否に関わらないとしても、誠意を見せるために早めに出しておきましょう。

便せんで出す場合は手書き&縦書き

お礼状をハガキや便箋で出す場合は、パソコンより手書きがいいでしょう。手書きの方が、より感謝の気持ちが伝わりやすいからです。記入する際は、ハガキにしても便箋にしても必ず縦書きにしましょう。改まった手紙や目上の方に出す手紙は、縦書きにするのがマナーです。人生の先輩でもあり、もし選考通過したら上司になるかもしれない方のため、縦書きで手紙を書いてください。

長くなりすぎず簡潔な文章を意識する

お礼状は長くなりすぎないように気をつけましょう。長すぎると、読まれない可能性も高くなってしまいますし、本当に伝えたいことが伝わりきらないかもしれないからです。読む相手のことも考えながら、感じたことなどを上手に要約して書くようにしましょう。

お礼状の宛名が分からない場合は「採用ご担当者様」

お礼状を出す際の宛名が分からない場合は、【採用ご担当者様】にしてください。一番いいのは面接をしてくれた方の名前を覚えておくことです。しかし、面接中に面接官や採用担当者から自己紹介をされても、緊張で覚えていない人も多いでしょう。そういった場合をふまえて、封筒には正式な会社名と【採用ご担当者様】と書いて出してください。宛名を書く際は、会社名は略さないのがマナーになります。

便箋は白封筒に入れて出そう

お礼状を書いた便箋は、白封筒に入れて出しましょう。茶色の封筒は、資料や文書など業務用に使うことが多いです。誤って廃棄される可能性もあることから、白封筒がよいでしょう。また、白封筒は改まった手紙を出すのにふさわしいとされています。茶封筒で出してしまわないように注意しましょう。

マナーを確認するためのマナーマニュアル

就活中は、企業にメールを送ることや電話をかける機会が多くあります。これらは、ビジネスマナーをきちんと守ることが大切です。メールや電話のマナーは社会人として必要なスキルでもあるため、就活中から身に付けておくといいでしょう。マナーを身に付けるために目を通しておきたいのが「就活マナーマニュアル」です。就活に必要なマナーが網羅されており、メールや電話のマナーについても詳しく掲載されています。日程調整などのメール例も紹介しているため、確認しておくと役立ちます。 無料でダウンロードして、電話やメールでの失敗をなくしましょう。

メールでお礼状を作成する是非と押さえたいポイント

すぐにお礼を伝えたい場合ならOK

お礼状を便箋ではなくメールを使う方もいるかもしれません。その日すぐにお礼を伝えたい場合は、メールの使用もOKです。メールであっても内容も手書きと同じでよいです。ただし、老舗企業など形式を重んじる企業への使用には向いていません

署名を入れるなどビジネスマナーを意識する

メールでお礼状を作成する際は、ビジネスマナーや読みやすさを意識しましょう。件名を分かりやすく書いたり、本文に誤字脱字がないようにしなければなりません。また、署名を最後に入れるなど、実際にビジネス上でやり取りするようなメールの形式で作成しましょう。

文章の使いまわしはしない

お礼状としてメールを出す際に一番気をつけたいのが、文章の使い回しです。手書きと違ってコピー&ペーストできるのがメールの利点ですが、そればかりを活用するのはNGです。自己紹介や最後の挨拶文などはテンプレートでもいいですが、要となる面接の感想や入社への意欲に関してはその都度自分の考えを伝えましょう

面接後に送るお礼状の例文をご紹介

お礼状の例文①手書き

最後に、面接後に送るお礼状の例文をご紹介します。横書きの表示になっていますが、手書きする際は縦書きにしてください。

手書きでのお礼状作成例

謹啓

貴社におかれましてはますますご発展のこととお慶び申し上げます。

●月●日に面接を受けさせていただきました、○○大学○○学部4年の山田真紀です。先日はお忙しいところ、貴重なお時間を頂きました誠にありがとうございました。

面接では、貴社が主力事業とする○○について改めて詳しくお話をしていただいたことと、今後の事業展開について具体的かつロードマップを示しながらご説明されたおかげで、貴社の事業や取り組みについてより理解を深めることができました。
顧客の更なるニーズに応える為に積極的に取り組む姿勢を知ったことで、より貴社で活躍していきたいと思うようになりました。ぜひ貴社の一員として、○○事業に取り組んでまいりたいと思います。

取り急ぎ、お礼を申し上げたくお便りを差し上げました。
末筆ながら、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。

                                      敬具

  平成○○年●月●日

                               ○○大学○○学部 4年
                                    山田真紀

○○製造株式会社 人事部
採用ご担当者様

お礼状の例文②メール

メールで作成する場合は、件名にいつの面接で誰からのメールなのかがわかるようにしましょう。手紙とは異なり「拝啓」「敬具」などの頭語や結語は入れなくても問題ありません。

メールでのお礼状作成例

【件名】本日6月28日の面接のお礼・○○大学 村井美由紀

【宛先】To: ●●株式会社 人事部 採用担当 青木様(××@△△.jp)

【本文】
●●株式会社
人事部 新卒採用担当 青木様

●月●日に面接を受けさせていただきました○○大学○○学部 村井 美由紀です。
本日はお忙しいところ、貴重なお時間を頂きまして誠にありがとうございました。

面接では、貴社がこれまで取り組んできた事業の歴史や基本姿勢などについてより深く、詳しく理解することができたほか、青木様のおっしゃっておりました「どんな事業も波がある。今が順調だからと油断せず、常にいくつもの可能性を考えながら行動することでどんなこともリカバリーできる」との言葉に強い共感と感銘を受けました。
面接でのご説明やいただいた言葉を通じて、ますます貴社の一員として活躍し、発展に貢献したいと決意を改めて固めたところです。

末筆ながら、面接でのお礼を申し上げますとともに、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。

○○大学○○学部
村井 美由紀(むらい みゆき)
〒×××-××××
○○県○○市○○区○丁目1-2
TEL(携帯):080-△△△△-△△△△
メールアドレス:miyuki.murai@××××.××

面接へのお礼状を送る際は「感謝・感想・意欲」を伝えよう

お礼状はあくまでもお礼を伝える文書なので、直接合否に関わる可能性は低いといえるでしょう。お礼状を出せば有利になるという考えは、除いておいたほうが良いかもしれません。 しかし、相手の時間をもらったことへのお礼を伝えるのは大切ですので、送ること自体はよい行動です。お礼状を出す際は、縦書きにして白封筒で送るようにしてください。内容としては、「感謝・感想・意欲」を伝え、感想では面接中に感じたことなどを書いていきましょう。

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