2021年10月01日(金) 更新

【SPIの種類】内容の違いと実施時間について

SPIは2種類で構成されている

SPI試験は2種類で構成されています。
1つは、「基礎能力検査」です。いわゆる、言語(国語)と非言語(算数・数学)です。「基礎能力検査」では、知的能力を測定することができます。一部、英語のオプション検査も実施する企業もあります。学生にとっては、対策が欠かせません。就職活動の採用試験における第1、第2関門くらいでしょう。
もう1つは、「性格検査」です。その名のとおり、性格を測定します。性格といっても、あらゆる側面からその学生の特性を測ることができます。2つの試験は、分けて測定されます。多くはありませんが、場合によっては、一方のみを受けることや2回受けさせる企業もあります。

知的能力」と「性格」に分けて測定する

SPI3には、「能力検査」と「性格検査」のふたつがあります。これにより受験者の「基本的資質」を、「知的能力」と「性格」に分けて測定します。この測定結果から、企業側は以下の結果を確認できます。

チェックされる項目は9つ

SPI3でチェックされている項目を紹介します。ある程度、以下の項目を頭にいれながら対策をすると効率よくできるでしょう。

SPI試験でチェックされる項目

  • 行動的側面
  • 意欲的側面
  • 情緒的側面
  • 社会関係的側面
  • 基礎能力(言語能力・非言語能力)
  • 人物イメージ
  • チェックポイント(弱みの特徴)
  • 職務適応性
  • 組織適応性

SPIの受験方法は4種類

①テストセンター

テストセンターでは、専用の会場に行ってパソコンで受験します。採用試験の中で、約7割前後がこのパターンです。時代の趨勢の中で、SPIも年々ペーパー形式が減り、パソコンを駆使した方法が一般的といってもいいでしょう。その中でも、テストセンターは、SPIの主流といってもいいでしょう。時間配分は、「言語と非言語」で約35分、「性格検査」で約30分となっています。「英語」はオプション検査なので、実際は企業次第になります。

②インハウスCBT

インハウスCBTでは、企業内のパソコンで受験します。学生が企業に直接赴いて、受験をします。受験人数の多い新卒ではあまり実施されることはありません。しかしながら、過去には、2回SPIを受けさせる企業でインハウスを実施するケースもありました。1回目はテストセンターもしくは自宅のパソコンで受けるWEBテスティングを行います。選考である程度人数を絞って、例えば、最終選考の前にインハウスCBTを実施します。企業も手間なので、ほとんどこのケースはありませんが、このような企業も存在することを頭に入れておいてください。時間配分は、「言語と非言語」で約35分、「性格検査」で約30分となっています。

③WEBテスティング

WEBテスティングテストでは、自宅のパソコンで受験します。テストセンター形式が圧倒的に多いですが、実施される割合がその次に高いテストです。たまに、大学のパソコンなどで受験する学生がいますが、あまりおススメしません。大学のパソコンは、使用時間の制限などがあるからです。回答をしている最中に、キャリアセンターが閉室になることもありえますので、十分ご注意ください。自宅などで受験するテストですので、電卓の使用が前提になります。中には、数人で協力して解く学生もいますが、不正行為なので、慎みましょう。のちに企業で再テストした際に、ボロが出てしまわぬよう実力で勝負してください。時間配分は、「言語と非言語」で約35分、「性格検査」で約30分となっています。

④ペーパーテスティング

ペーパーテスティングでは、マークシートによる受験形式により、企業内で受けることが多いです。パソコンが不要なので、会社説明会などの大人数を対象に実施します。実施の割合は、WEBテスティングの次になります。紙なので、SPIの中でも、一番の老舗です。名前の通り、ペーパーテスティング、WEBテスティングサービスとテストセンター版とは、出題傾向が違いますので注意しましょう。同じテスティングでも、ペーパー形式限定の問題もあります。時間配分は、「言語」約30分、「非言語」約40分、「性格検査」約40分となっています。

SPIの制限時間に慣れる方法

SPIの本番は問題ごとに制限時間があります。いくら練習問題を解いても、本番の形式に慣れていないとうまく解けず、不合格になるかもしれません

そこで活用したいのが「SPIパーフェクト問題集&模試」です。本番と同じ形式で、計100問の例題を解くことが可能です。

問題ごとに詳しい解説付きのため、復習にも効果的です。ぜひ活用し、志望企業の選考を突破しましょう!

SPIの種類【総合的なテスト】

SPI-U:大学新卒向け

SPIには、対象者別や目的別に種類が豊富に揃っています。「SPI-U」は、大学新卒向けの適性検査です。大学新卒のSPIの中で、もっともポピュラーな問題形式です。「SPI-U」は、テストの種類が「基礎能力検査」と「性格検査」に分けられます。実施方法は、パソコンもしくはマークシートで受検します。特徴としては。「言語」よりも「非言語」の方が難しい傾向があるようです。SPIは、採用テストの本丸です。就職活動のテスト対策としては、まず初めに着手することが多くなるでしょう。

SPI-G:中途採用向け

「SPI-G」は、中途採用向けのテストとして開発されました。しかしながら、新卒でも出題されないとは限りません。大学を卒業していれば、出てくる可能性は十分にあります。特徴は、中途採用向けということもあり、「言語」の難易度が少し高いことです。また、資料解釈問題が必ず出題されることも、特色です。ここは、「SPI-U」と問題形式が異なりますので、注意が必要となります。「非言語」は、「言語」に比べれば難易度はそれほど高くありません。

SPI-H:高卒向け

「SPI-H」は、高卒採用向けのテストです。「基礎能力検査」と「性格検査」に分かれます。「基礎能力検査」では、総合・言語・非言語が出題されます。基本的な能力があるかを測定するためのテストです。「性格検査」では、職務への適応能力を測定します。「強み・弱み」が5段階評価でわかるようになっています。面接の際に、職務への適応や組織への適応のしやすさを判定する材料に使われます。性格の特徴と能力を客観的な指標を用いることためのテストです。

SPIの種類【短縮版・専門的な内容】

SPA-A

大学生を対象にしているSPI-Uの短縮版がSPI-Aです。性格検査はペーパーテスト式と同じ40分の制限時間がありますが、基礎能力検査は、言語・非言語問題が交互になるよう構成されており、制限時間が50分に短縮されています。

SPA-B

研究開発職やシステムエンジニアの採用試験で用いられるもので、大学生および大卒者以上が対象です。非言語分野がさらに細分化されており、「数量的処理」と「論理的思考」に分かれているため、より綿密な学習が必要となるでしょう。なお、時間配分は言語30分、数量的処理30分、論理的思考30分、性格検査40分の計130分で構成されています。

SPA-R

大学・短大卒者の一般職採用で使われる検査で、規則に基づく分類や左右の文字に違いがあるかどうかを判断するなど問題が特殊な内容になっています。性格検査は40分とこれまで紹介した形式と共通していますが、基礎能力問題が細かく分類されており、言語と非言語40分、分類7分、概算5分、文章照合5分にわかれています。こちらは点数より、「誤謬率(回答に対する間違えた数の割合)」で判断されるため、回答数が少なくても正答率を上げる必要があるでしょう。

SPA-N

SPI-NはSPI-Rの内容を高卒者向けに変更したもので、技能職など事務処理をあまり用いない企業などで採用されています。40分間の性格検査とは別に、照合5分、表の読み取り5分、置換5分、計算8分、漢字8分の計31分間の基礎能力検査が実施されます。こちらもSPI-Rと同様に誤謬率で判断されるため、時間は短いですがなるべく正確な回答を心がけましょう。

SPIの種類【オプション検査】

英語検査

ペーパーテストとテストセンターでのみ実施されるオプション検査になります。英語力が必要となる企業で実施されているため、多国籍企業や外国資本の企業への就活時に実施される可能性があると考えておいたほうが良いでしょう。ただし、受検方法により出題されるかどうかが異なっていて、ペーパーテストはSPI-U・G・Hすべてで実施されますが、テストセンターではSPI-UとHしか実施されません。なお、実施時間はテストセンター20分、ペーパーテストは30分です。

構造的把握力検査

構造的把握力は、箇条書きで示された文章や問題の中から、似た構成や意味の内容を分類して選択するものです。非言語系と言語系に構成されています。なお、この試験が実施されるのは大学生が対象のSPI-Uのみで、テストセンターでしかおこなわれません。なお、実施時間は20分ですが、出題数は受検者により異なっています。

SPIの制限時間に慣れる方法

SPIの本番は問題ごとに制限時間があります。いくら練習問題を解いても、本番の形式に慣れていないとうまく解けず、不合格になるかもしれません

そこで活用したいのが「SPIパーフェクト問題集&模試」です。本番と同じ形式で、計100問の例題を解くことが可能です。

問題ごとに詳しい解説付きのため、復習にも効果的です。ぜひ活用し、志望企業の選考を突破しましょう!

性格検査と能力検査を単独で行う種類もある

SPI3-P:性格検査のみ

「SPI3-P」とは、「インハウスCBT」、「Webテスティングテスト」、「ペーパーテスティング」で「性格検査」のみを実施する「SPI」の形式の一つです。つまり、能力検査が実施されません。「性格検査」は約300問を35分程度で回答していきます。その回答に沿って、「性格特徴」、「職務適応性」、「組織適応性」などが測定されます。企業は目的によって、面接で「面接支援報告書」として活用します。検査結果は、基本的に学生本人には開示されません。回答上に矛盾が生じるとチェックが入りますので、基本的には正直に回答することになりますが、専用の問題集なども市販されています。

GAT-U:能力検査のみ

「GAT-U」は、「インハウスCBT」、「ペーパーテスティングテスト」の大学新卒採用者向けで、「基礎能力検査」のみを実施する形式の一つです。つまり、「性格検査」は実施されません。「インハウスCBT」は、企業が用意したパソコンを使用してSPIを受検します。「基礎能力検査」自体はSPIなので、「言語」、「非言語」が出題されます。問題は、「WEBテスティングテスト」とほぼ同じテストが実施されます。しかしながら、実施方法の特性上、「インハウスCBT」自体の実施の割合は極めて低くなっています。

GAT-G:能力検査のみ

「GAT-G」は、「インハウスCBT」テストの中途採用向けの「基礎能力検査」のみを実施する形式の一つです。つまり、「性格検査」は実施されません。ペーパーテスティング形式でも、実施されます。主に転職者向けの「基礎能力」を測定するためのテストですが、問題の難易度は高くなっています。また、企業によっては、昇任試験用に使われることがあるようです。いずれにしても、「SPI」、「インハウスCBT」の流れに沿った形式ですのでしっかりと準備しておきましょう。

GAT-H:能力検査のみ

「GAT-H」は、「インハウスCBT」テストの高卒採用向けの「基礎能力検査」のみを実施する形式の一つです。「性格検査」は実施されませんが、形式はペーパーテスティングで出題されることもあります。主に高卒向けの「基礎能力」を測定するためのテストです。企業によっては、正社員登用試験などにも採用されているテストのようです。問題自体の難易度はさほど高くはありません。「SPI」、「インハウスCBT」の流れに沿った形式ですので対策はいくらでもできます。

GAT-A:能力検査のみ

「GAT-A」は、大学新卒向けで、実施時間を短縮した形式のテストです。「能力検査」のみ実際されます。主にペーパーテスティング形式のみとなっています。性格検査を除いた純粋な能力検査であり、時間も短縮されているわけですから、「GAT」で求められるのは、処理能力と単純な点数です。点数の高い受験者は次のステップへ、出来なかったものを選考外にするためのふるいとして使用する適性テストといえるでしょう。短時間で回答するためには慣れていく必要があります。

GAT-B:能力検査のみ

「GAT-B」は、大学新卒向けで、より細かく「基礎能力」を測定できるテストです。主にペーパーテスティング形式のみとなっています。より細かく能力を判定するわけですから、検査時間もとても長いものになっています。「GAT-A」であれば、50分ところ、「GAT-B」は90分かけて「基礎能力検査」に取り組むことになります。集中力以上に粘り強く問題を解いていかなければならないでしょう。逆に考えると、能力の差が生まれやすい検査ともいえるでしょう。

RCA:能力検査のみ

「RCA」は、大学・短大新卒で、非定形的な業務を含む事務職向けのテストで「能力検査」のみ実施しています。主にペーパーテスティング形式のみとなっています。主に事務採用応募者に出題され、「実務基礎能力検査」ともいわれます。約60分弱程度の試験になっています。事務職の中でも、単純な定型作業以外も含む職務を遂行しなければならない企業などで実施されます。イメージとしては、一般職として事務職をこなしながら、決まっていない作業も発生する仕事です。

NCA:能力検査のみ

「NCA」は、短大・高新卒で、定形的な業務の事務職向けのテストで「能力検査」のみ実施しています。主にペーパーテスティング形式で実施されます。事務採用応募者に出題される特有の問題で、試験時間は、約30分強程度です。「事務能力検査」ともいわれ、定型的な業務の事務職を対象としていますので、実質的には女性を対象として実施されるケースがほとんどです。いわゆる一般職採用と呼ばれるような職種で実施されることが多くなっています。

ENG:能力検査のみ

「ENG」は、大学新卒向けの「英語能力検査」です。主にペーパーテスティング形式のみとなっています。試験時間は30分で実際されます。英単語に関しては、同意語、反意語、空欄補充で理解度を問う内容から英文読解に関しては、和文英訳、長文読解などが出題されます。英語が当たり前のように必要な企業が課すことが多くなっています。英語の能力を重視した企業では必須かもしれませんし、これからますますニーズが高くなりそうなテストといえるでしょう。

SPIと玉手箱の違い

「SPI」と「玉手箱」の違いは、「問題形式」と「運用企業」が異なるところです。「SPI」は、新卒採用において、一番多く採用されるテストとなっています。パソコンとペーパー形式のテストがあります。言語と非言語の基礎能力検査と性格検査で構成されています。一方、「玉手箱」は、WEBテスト形式です。自宅で受けることができるタイプのWEBテストとしては、シェア1位です。「玉手箱」は、「能力テスト」と「性格テスト」で構成されています。

問題形式が異なる

問題形式は全く異なりますので、それぞれの対策が欠かせません。「SPI」では、パソコンでの実施方式が3種類あります。専用会場で受ける「テストセンター」、自宅のパソコンで受ける「WEBテスティング」、企業内のパソコンで受ける「インハウスCBT」です。さらに、マークシート形式のペーパーテストもあります。厄介なのは、実施方式により出題範囲が違うところです。出題傾向を広く浅く押さえ、まずは共通の出題範囲を対策することをおススメします。「玉手箱」は、WEBに特化しており、問題構成も言語と計数で3種類、英語が2種類となっています。1問あたりにかけられる時間が短く、同じ問題形式では1種類の問題だけが出続けます。「SPI」「玉手箱」は問題形式が異なりますので、それぞれ別々に対策をする必要があるでしょう。

運用企業が異なる

運用企業が異なりますが、「SPI」はリクルートが提供しています。一方、「玉手箱」は日本エス・エイチ・エスが提供しています。この2社は新卒採用のテストでは、有名な企業です。シェアは「SPI」が高いですが、「玉手箱」も対策が欠かせません。運用企業が異なれば、問題形式が異なって当然です。運用会社も違えば、問題も異なるので、それぞれに対策が必要になってきますが、まずは、シェアが約半分の「SPI」から始めるといいでしょう。ただし、自分が志望する業界や企業の過去の傾向が「玉手箱」の方が多いことがわかっていれば、逆に「玉手箱」から始めても問題ありません。いずれにしても、採用テストにおける2大勢力なので、両方とも押さえておきたいところです。

SPI試験には多くの種類がある!違いを理解して対策をたてよう

SPIには多くの種類や形式の違いがあります。受験する企業がどの種類を採用しているかがわかるのであれば、その違いに対応した受験対策をおこないましょう。どの種類かわからない場合は、まずは「SPI3-U」の「テストセンター」の対策をおこなうとよいです。
なぜなら、企業の多くは「SPI3-U」を採用し、そのなかでも「テストセンター」での受験者数がSPI実施形式のなかで最も多いためです。SPI対策は、記事中でご紹介した無料の問題集もフル活用して、効率よく進めましょう。

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