Q. Workschool(ワークスクール)はどのようなサービスなのでしょうか。

とある仕事に必要な知識の獲得やスキルアップを図るための学習コンテンツを提供するサービスです。要は仕事に必要なスキルや技術を就職前に得ることができると考えてみてください。
 
オンラインのeラーニング形式でさまざまなスキルを学ぶことができ、すべて無料で誰でも利用できるのが特徴です。
 
自分が興味ある長期インターンや就活で企業に応募するために、どの技術をどれくらい勉強して得ておけば良いかがわかる「オンライン職業体験プラットフォーム」として開発しました。

Q.必要なスキルを事前に得ておけるのは非常に役に立ちそうですね。どのようなコンテンツがあるのですか?

たとえばエンジニアになりたい人が学ぶプログラミング講座やウェブデザイナーを目指す人向けのデザイン講座など、IT系人材が対象のものから、コンサルティングやマーケティングの仕事に必須の知識・スキルを学べるものまで、15の職種に対応する学習プログラムを用意しています
 
講座の内容自体は、たとえばプログラミング講座は専門の有料スクールと変わらないレベルですし、どの講座もお金を取っても良いような学習内容を提供していると自負しています。

Q.誰でも無料で利用できるとのことですが、どんな人が利用しているのでしょう。

最近はインターンの参加に対し、特定のスキルが一定レベルあることが条件になっているところが増えてきました。この必要条件をクリアするために、自分に足りない知識・スキルを身に付けたい大学1、2年生はもちろん、ここで得たスキルや技術を就活に活かしたい大学3年生、4年生が中心ですまた、もっと早い人だと高校生の利用事例もありますよ。

Q.数多くの職種に活きるスキルが得られるというのは非常に魅力的ではありますが、そもそもどうしてこのWorkschoolを始めようと考えたのでしょう。

それには運営会社であるTRUNK(トランク)を起業した理由から説明する必要があります。前職は外資系コンサル会社に勤務していたのですが、優秀な人材が多く入社する一方で、辞めていく人も少なくありませんでした。その原因を私なりに探ってみると、コンサルティングの仕事をしたことがない者が「コンサル系という響きが何となくカッコイイから」という理由で入社してしまうのが問題の一つだと気づきました。仕事を始めてコンサルティングの何たるかを知り、イメージとの違いを理由に辞めるというパターンが多いわけです。事実、私が採用業務を担当した際にも、キラキラしたイメージだけで応募してくる学生が多いことを実感しました。また、これは自分自身が就活やこの事実を重ね合わせて感じてきたことですが、実際にやってみなければ、本当にやりたい仕事なんてわからないということそう考えると、何かしらの方法で仕事の実態を知っておくのは職業選びにおいてとても重要だと思っています。ただ一方で企業にとっても、インターンの採用や社員の採用時には、相手の知識やスキルレベルがわからないため判断には困難が伴います。スキルや実績ベースで判断するための材料がないからです。そうした学生側と企業側の双方が持つ課題を解決する目的でTRUNKを起業したわけです。

Q.そこからWorkschoolの提供に至ったのはどうしてでしょう。

仕事の実態をより知ることができるのはインターンだと思っているのですが、参加の際はできればより実際の仕事に近い形で体験できる長期で有償のインターンが望ましいわけです。長期・有償となれば、その分企業側にも「こういう知識やスキルをこのレベルで持っている学生が好ましい」という具体的な要求がはっきりしてきます。そこで学生が要求レベルをクリアしてインターンに応募しやすくするため、Workschoolという形で学習機会を提供することにしました

Q.ということはWorkschoolの学習コンテンツは、企業の要望を反映した中身になっているのですね。

はい。学生が学習コンテンツを選ぶ際には2通りの方法があります。一つは職種で選ぶ方法。興味のある職種が決まっていれば、その職種で一般的に求められる内容をカバーするのに必要な学習コンテンツを見つけられます。また興味のある会社を起点にした学習コンテンツ探しも可能です。TRUNKでは企業と連携した学習コンテンツを用意しています。これは企業と事前に打ち合わせをして決められた学習内容です。そのコンテンツで学べば、おのずとその企業で求められているスキルや技術が身につくということ。当該企業のインターンに採用されやすいし、社員としての本採用につながる確率も高くなります。そのような形で現在は約50社と連携しています。

Q.スキルを身に付けられるのはもちろんですが、その企業でどういうスキルを使って仕事をしていくのかを知ることができるのも魅力的ですよね。

そうですね。これは企業から課された課題ではありません。自主的に学習するものだと捉えてください。つまり、自分で自由に学習を止めることもできるわけです。たとえばPHPという言語を使ったプログラミングに着手したとしましょう。学習の途中で、どうにも楽しくない・学ぶのがつらいと感じたなら、それはそこで学習を止めてもOKです。代わりに「自分にはプログラミングは向いていないのかも」という発見が得られたといえませんか。就職してからこれに気づくことで、先に言っていた早期離職が起こってしまうのだと思います。何にも縛られていない今だからこそ気づけたことで、職業選びの選択肢が絞られ、より自分に合う仕事は何かと考えやすくなりますよね。一種のアレルギーチェックのような役割も果たせると考えてください。

Q.企業側としても、Workschoolで何を学んだ学生かを確認できるということですよね。それは安心して採用ができますね。

2023年6月からは学習コンテンツを修了してテストに合格した学生にバッジを与える「バッジ制度」をスタートします。その企業で求められているスキルを会得すれば、どんどんバッジが増えていくというようなイメージです。バッジが集まりきれば、それはイコールその企業に採用されるにあたって必要なスキルが習得できたという証明になります。また企業もWorkschool修了者の学習ログを見ることができるようにする予定です。学習ログを参考に、インターン募集や新卒採用にあたって企業側からスカウト可能なシステムに改良します。TRUNKが提供する学習支援と採用支援という2つの機能を合体させることで、学生にとっても企業にとってもより有益な役割を果たせる事業内容を目指します。

Q.ありがとうございました。最後に就活生へのメッセージをお願いします。

Workschoolは地方に居てもリモートで学べますし、自動採点システムですから終了テストに合格してバッジをもらうまでオンラインで完結します。学習意欲さえあれば誰でもどこからでも、無料で知識やスキルを獲得できるだけでなく、Workschoolで積極的に学習すること自体が企業に対する学習意欲のアピールにもなります。ぜひ利用してみてください。

西元 涼 さん西元 涼 さん
西元 涼 さん

Ryo Nishimoto●大学卒業後、新卒でDeloiteグループに入社。2年目に新人MVPと全社MVPを同時獲得。4年目からは新規事業開発と採用業務を兼務。企業・学生双方が抱える採用・就活の課題解決のため2015年にTRUNKを設立
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