Q.まず、「カラーでわかる性格診断」とはどのようなサービスなのでしょうか。36個の設問に答えてもらうことで、自分のカラーがわかり、そこから自分の強み・弱み、適職、働き方のスタイルなどがわかるというサービスです。自分が何色タイプなのか、そしてその色のタイプの人はどういった強みがあってどういった職が向いているのか、ということがわかるということ。簡単にいうと自己分析ツールのひとつですね。会員登録などが必要なサービスではないので、ぜひお試し感覚で利用してみてほしいと思っています。
Q.ちなみに「この色は○○タイプ」という理論はどのように判別したものになるのですか?もともとは「色彩心理」というものから来ています。
色を用いて心理や行動を分析する学問。各色の性質とそこから想起するイメージなど、人間の心の諸要素との関連を研究している
それをもとに私が2009年にカラータイプという理論を開発しました。たとえば黒には「威厳」や「完璧主義」、赤には「ドラマチック」や「目立ちたがり」など、各色にはそれぞれが持つイメージや性質があります。それらの色を、心理的にタイプが近いものを近くにつらね、遠いものは離してというように試行錯誤して作成しています。
Q.学生にはどのようにこのサービスを利用してほしいですか?「強み・弱み診断」はその名の通り自分の強みや弱みがわかるだけでなく、「この色の人は○○な人・○○なタイプ」というように、その色の人の強みが作られた文章で表わされます。自分の強みって、強みそのものはわかっても、それを自分の中の引き出しを使って文章にするのは少し難しいですよね。これはその文章にする作業をサポートするので、エントリーシート(ES)を作りやすくなると思います。適職診断も同様に、各色ごと向いている職がわかるのですが、一般的な就活本だと、「このタイプの人は○○職が向いている」というように向いている職が単語で表示されるのが一般的だと思います。とはいえ、たとえば営業職にもさまざまなタイプの人がいますよね。体育会系の熱い営業マンもいれば、相手に寄り添って課題解決を図る営業マンもいる。このサービスではただ適職を「営業職」と表すのではなく「熱意のある営業マン」「人のために尽くす営業マン」といったように、形容詞の部分まで詳細に示しています。学生にとってもより自分の適職がイメージしやすく・判断しやすくなるのではないでしょうか。
Q.強みや弱み、適職は比較的イメージしやすいのですが、「働き方のスタイル」は診断することで具体的にどういったことがわかるのでしょうか。
「都会の高くてきれいなオフィスで、ジャケットを着て働きたいか」「海の見える小さなオフィスでパソコンをメインに働きたいか」というような質問をしています。自分が素敵に思う働き方がわかるほか、どういった人と一緒に働くといいかもわかるようになっています。私自身は就活時からずっと「働く環境」を重視してきました。この点は就活生の皆さんにも重要視してほしいと思っているので、自分が一番モチベーション高く、ストレスなく働けるための環境や周囲の人とはどのようなものかを理解するために役立ててほしいですね。
Q.カラー表示されるというのは、従来の自己分析ツールよりも学生が楽しく使えそうですね。そうですね、心理テストやゲームのような感覚で使えると思います。自己分析ツールってどうしても堅苦しいというか、やるまでに少し身構えてしまう人もいるはず。その点これは友達同士でワイワイと片手間にできてしまうと思います。私も自己分析を楽しくやってほしいという思いで開発しました。今は「パーソナルカラー」も人気になっていますから、見た目と同時に内面にもフォーカスした就活におけるパーソナルカラーを探す感覚で利用してもらうといいかなと思います。
Q.最後に、就活生に対してメッセージをお願いします。就活って、学生から社会人になる前段階であり、これから長い間従事する仕事を決めると思うと、なんだか大がかりな感じがしますよね。「どの企業にエントリーしよう」「どの企業がいいんだろう」とたくさんの企業リストを見て途方に暮れる前に、まずは自分のことを見つめてみましょう。まずは自分という人間のことを改めて確認するための行動が自己分析であり、なおかつこの「カラーでわかる性格診断」はその自己分析も手軽に楽しくできるものです。一度矢印を自分に戻し、性格診断をやってみることで「ああそうか」と気づけることもあるはず。構えすぎずに遊びのような感覚でぜひ試してみてください。
Mariko Kono●京都女子大学文学部卒業後、大手商社や旅行代理店などを経て2002年12月カラーコンサルタントとして色彩舎を創業。2007年7月代表取締役に就任、2009年 現一般社団法人カラータイプ協会を設立。現在はカラータイプ®理論をさらにカラーコーディネート理論、パーソナルカラー理論との融合へと発展させている