Q.インタツアーとはどのようなサービスなのでしょうか。まず感覚としては「就活準備ができるバイト」、そんな感覚でとらえていただければと思います。実際にやることとしては非常にシンプルで、さまざまな業界・企業の人にインタビューをおこなっていきます。
Q.インタツアーはどのようなことを狙いとしておこなわれているのでしょうか。学生と企業との距離感・関係性を縮めたいという狙いがあります。そしてそのためには企業の話を選考ではないフェーズで聞くことが重要だと考えています。説明会など、選考フェーズにおいては、企業は「自社に入社してほしい」という思いからどうしても自社のポジティブな面ばかりをアピールしがちです。一方、学生も「評価されたい」という思いがあるので、本当は知りたい・気になることがあっても、聞いたらマイナス評価になるかもしれないと思って聞けない。お互い本音ベースでの情報のやり取りがしづらいのですよ。選考ではないフェーズであれば、今後改善すべき点なども含め企業の実情をありのまま伝えることができますし、学生も知りたいことを聞きやすくなるでしょう。
企業と学生、お互いの距離感や関係性を縮め、本音ベースで話をし合うこと
Q.これは参加学生にとってどのようなメリットがあるのでしょうか?総じて「社会・企業との関係性が作れる」「就活準備ができること」ですね。
まずはこのインタビューで得た内容を企業研究のネタとして使えます。企業の本当の姿が見えやすいので、よりしっかり企業を知ることができるからです。また「質問する力」「理解する力」というスキルを磨くこともできます。相手は社会人、実際に社会で働く人に対してわかりやすくかつ相手の立場や業務などを理解した質問をする必要があります。また同様にそんな相手の話を理解し、自分の中に落とし込むことも大切です。それから社会人として働く人の考え方を聞けるのもメリットのひとつです。これから社会人になるにあたって、働くイメージや社会人になる覚悟などをリアルベースで考えることができます。実際、選考フェーズの中で社会人の考え方や話を聞けることはあまりありません。就活が本格化する前の早い段階で、社会人とはどのようなものか、先にイメージをふくらませるために役立つのです。
Q.では、実際にインタツアーでインタビューをする流れについて教えてください。まずはインタツアーの公式サイトから「マイページ」の登録をお願いしています。登録が終わればすぐにインタビューの申し込みができるようになっているので、気になる業界や企業のインタビューに応募してみてください。1企業につきインタビューの参加枠は3つ。そのため、そのあとに届くメールをもってインタビューへの参加が確定します。当日は主にZOOMを使い、オンライン授業のようなイメージでインタビューをおこないます。その後、およそ400字ほどでインタビューの感想をまとめ提出してもらうことで完了となります。
Q.初めてインタビューに臨むという学生が大半だと思いますが、皆さんどのような様子でしょうか?やはり初めは皆さん緊張していますね。実は、インタビュー参加には2つの参加方法があります。
①インタビュイーとして参加
②リスナーとして参加
リスナーとは言葉通りほかの学生がインタビューをしている様子を見る人ですね。自分でインタビューをするのは恥ずかしい、うまくできるか自信がないという人は、まずはリスナーとして参加して質問の仕方や話の展開の仕方などを学び、それから後日別のインタビューに臨むという参加の方法もアリです。
Q.インタビューでは、企業のどんな社員の方々と話せるのでしょうか。これは企業によってバラバラですね。ある企業は「若手の人に話してもらいたい」として、人事担当と若手社員とでインタビューに参加していました。また「若手とベテランとでは設問に対する答えも変わるのでは」と考えて、若手社員とベテラン社員がインタビューに参加した企業もありました。部署の違う2人が出てきたこともありましたし、経営者の人が出てきたこともあります。実際、やはり「若手とベテラン」「部署の違う2人」だと、会社へのイメージや働き方など、回答がまったく違うこともあり、非常におもしろいのですよ。だから応募時は「どんな人と話してみたいか」でインタビューの応募先を選ぶのも良いと思います。
Q.ちなみにインタビューの質問内容も、学生が一から考えるのでしょうか。これはその回ごとに簡単にテーマが決まっています。たとえば「若手とベテランに聞いてみました! この会社の本当の○○」のようなものですね。そしてそれに準じる質問例は一応学生に共有しています。学生もゼロベースではどのような切り口で質問をすればいいかわからないですよね。ただ、それを一問一答形式で質問するのではなく、自然に会話をするようにひとつの質問から内容を深掘りして話を広げていきます。ですので、基本は質問例をもとに、そこから先に展開される質問は回答に応じて自分で考えてもらうという形ですね。だからこそ「質問する力」「理解する力」が身に付くのです。
Q.インタビューをする中で、興味を持てる・魅力的な企業との出会いもありそうですね。そうですね。もしインタビューをした企業で「この企業いいな」というところがあれば、個人情報を渡してもかまわないのなら当社のほうでその企業にコンタクトを取り、いわゆるスカウトのようにその企業から学生に声がかかることもあります。就活準備をしながら実際の就活ともつなげることができるのです。
Q.非常に魅力的なサービスだと思います。最後にインタツアーへの参加を検討している学生にメッセージをお願いいたします。インタツアーは、参加対象を就活生だけに絞っていません。4年生はもちろん大学1~3年生は誰でもOKです。ガクチカで話せることがない学生もいますし、50社ほどインタビューをして企業の必要な情報や企業研究のやり方をつかみ、本命企業の選考に合格できた学生もいますよ。所要時間は2時間程度、たとえば大学の講義の間のスキマ時間などで参加することができるので、誰でも参加しやすいと思います。さまざまな企業と出会ってみたい人はもちろんですが、割の良いアルバイトという感覚からでかまわないのでぜひ一度参加してみてください。
Akihiro Sakuma●2020年、インタツアー代表取締役社長に就任。 日本最大級の企業インタビュープラットフォーム「インタツアー」を展開し、 学生のより本質的な就活とOne to One の共感を採用ブランディングにもたらす支援をおこなっている